十一月第三週
十一月第三週その① フレルと吉祥寺連続放火事件
十一月十五日の朝。
タッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッ……
黒い水着のような服と青いショートパンツをしたフレルは、急いでリビングにやって来た。
「ごはん! ごはん! ごはん!」
ガタッ!
「ううん?」
ドアを開けると、そこには青いセーターをした熊輪がテレビを見ている。
「むぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐ…………」
「今日は、トースト?」
「ゴクン……………………もうすぐ年末だから、お母さん忙しくて」
「けれど、熊輪がニュース番組を見るのって珍しいね。いつもは、アニメなのに」
「昨日ニュースが気になって見ていたの」
「僕はその時、寝坊してオンラインパズルに遅れた」
「風邪、ひかないでよ!」
「はいはい!」
ジョォォォォーーーーーーーーーー………………
フレルがトーストにオリーブオイルをかけていると、熊輪が見たかったニュースが流れた。
「続いてのニュースです。昨日朝8時頃、吉祥寺東側のアパートで火災がが発生。消防の協力で一時間で鎮火しました」
ブオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
サアァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
「女性会社員によりますと、この周辺に三人のモンスター娘を発見。取り調べを行いました」
シルッ!
「容疑者は、八咫烏の金咲八陽。ブラックドッグのストリート・シーテ。フレイムドラゴンのカララナ・ユカリィ。いずれもアリバイがあり容疑否認している様子」
シルッ!
「警察は、吉祥寺で原因不明の火災が三回も起こっていることからモンスター課に捜査の権利を譲る模様」
シウッ!
「むぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐむぐ……ゴクン…………………………ううん……連続放火事件かぁ…………しかも、証拠が見つからないから魔法扱い……これは、困ったものだなぁ………………」
ヒンホーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!
「ううん?!」
タッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッ!
「どうしたの、フレルお姉ちゃん?」
ガタッ!
「やっぱり、来ていたか」
「武蔵野警察モンスター課のペルセポネだ。署まで来てくれ!」
「うん!」
ガタッ!
ブウゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
パトカーでやって来たフレル。
彼女は、モンスター課の取調室にやって来た。
「容疑者のモンスター娘が、『フレルは犯人』だと証言しているらしい。何か、アリバイはあるか?」
「僕は、昨日の朝8時頃。パズルに夢中で火災を知らなかった。火災の事件に気づいたのは今日の朝のニュース番組だよ」
「他の一昨日午後3時と十一日のお昼は?」
「十一日のお昼は、付喪神冬祭り。一昨日の午後3は、成神と井の頭公園でデートだったよ」
「火災現場は見たかった?」
「見てなかった」
「じゃあ、犯行は難しいなぁ………………」
「他の容疑者は、なんて言ってたの?」
「そう言えば、聞いて無かったなぁ。改めて取り調べをしよう」
翌日。十六日の朝。
フレルは、三人のモンスター娘の証言を聞くことにした。
最初は、八咫烏の八陽。
黒いロングヘアーと黒い鴉の翼、黒い一本の腕と黒い二本脚、白い和服をした爆乳のモンスター娘だ。
彼女は、不機嫌そうにペルセポネを見つめている。
「言ったろ、フレルが犯人だって」
「彼女は、容疑を否認している。だが、お前の容疑改めて聞きたいらしい」
「ああ……ああ………………」
不機嫌だった八陽は、急に顔を曇らせた。
「悪い、フレルが犯人だという証言は、他の容疑者と協力してはついた嘘だ」
「あ、あの証言は嘘?」
「ああ、炎のモンスター娘は、火災現場の前にいれば誰でも犯人と疑われるからな」
「じゃあ、アリバイはあるのか?」
「ああ! アリバイはある。もし、あたしが連続放火事件の犯人だったら、吉祥寺全体が燃える。連続やれば、他の町も被害を受ける。あたしは、それをしたくないから、炎魔法を封印しているんだ」
「やはり、そう言うことかぁ…………」
八陽の取り調べが終わった。
次に、ブラックドッグのシーテ。
黒いツインテール黒い犬耳と黒い犬の尻尾、黒いセーターをした爆乳のモンスター娘だった。
八陽が正直に答えてくれて安心したのだろうか?
シーテも正直にアリバイを伝えた。
「わたしは、炎と言うより爆発です。もし、犯人なら通行人にも被害が及んだでしょう」
「確かに、通行人は被害が無かったなぁ」
シーテの取り調べが終わった。
最後に、フレイムドラゴンのユカリィ。
赤いドラゴンの羽と黒い二本角、赤いお団子と赤いドラゴンの尻尾と赤いチャイナドレスをしたモンスター娘。
彼女は、他のモンスター娘が正直に言ってくれたおかげで安心した様子。
改めて、正直にアリバイを伝えた。
「オレは、一度に三軒も焼き払うことが出来ます。もし、オレが犯人なら、一件で終わらないです」
「一件では終わらないかぁ」
三人の取り調べが終わった。
ペルセポネは、取調室を出てフレルに内容を伝える。
「どうだったペルセポネ警部?」
「どちらも、犯人であれば一件では済まない威力だ。しかし、証言事実かどうかは、わからない」
「じゃあ、僕の魔法に任せて!」
「それはどうやって、やるだ?」
「それは………………」
グウゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーー………………
「炙り寿司食べたあとで!」
「お昼だから仕方ないなぁ」
「ああ」
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