親元を離れて生活をするために、新幹線のホームに立つ。きっと今までにいろいろな人が使ってきたシチュエーションだけれども、そこで主人公の内心に湧き上がる気持ちを丁寧にえがいていると思います。とても大切な家族だからこそ、旅立つ間際に抱えてしまう戸惑いを、きれいに閉じ込めたお話です。
母を思う気持ちが爽やかな文体で伝わってきます。最後にじんわりと切なくなる良いお話でした。
短い短編でありながらも母と娘が互いを思いやる様子が丁寧に描かれていました。家を出る際の寂しさや後悔、そして決意が綺麗に描かれており、素敵です。