【第一部:修道院百合修行編】 第5話:料理の天才ルミナの手料理に惑う

ルミナの作る料理の美味しさに涙を流しながら、「こりゃあ、もうこのおなごを落とすしかありんせんなぁ……!」と決意するアリス。しかし、ルミナは淡々と「食で人を惑わすことは許されません」と言い放ち、完全に取り合わない。



ルミナの仕事場


修道院の奥にある静かな厨房。木の棚には手作りのスパイス瓶や保存食がずらりと並び、湯気の立ち上る鉄鍋からは優しい香りが漂う。ルミナは静かにパンを焼き、ハーブバターを練り、スープをかき混ぜていた。



ルミナの美しさ


料理に向き合うルミナの姿は、まるで神に仕える天使。銀糸のような髪が揺れ、瞳には静かな輝きが宿る。エプロン姿の彼女は、無駄な動き一つなく美しく食材を扱っていた。



素朴で美味しい料理


パンは焼きたての香ばしさをまとい、スープは野菜の甘みが滲み出ている。ハーブバターを塗った焼き魚はほろりと崩れ、口の中で優しく広がった。アリスは感動のあまり、涙を流しながら叫んだ。


「こげにうんまいもんを作れるとは、あんたぁ、ただ者じゃありんせんなぁ……!」


そして、ついに決意する。


「こりゃあ、もう、このおなごを落とすしかありんせん!」


だが、ルミナは微笑むだけ。


「食で人を惑わすことは許されません」


そう淡々と言い放つと、静かに皿を片付けてしまった。



アリス、修道服を脱ぐ


それでも諦めないアリスは、ついに強硬手段に出る。


「ルミナ! あんたの作る料理は罪でありんす! こんな味を知っちまったら、もう後戻りはできやしねぇ……! どうしても、あんたを手に入れたいんでありんす!」


そう叫ぶと、なんと修道服を脱ぎ捨て、全裸でルミナに襲いかかろうとした――その瞬間。


「アリス!!!」


突然、修道院長が怒声とともに登場。アリスはギクリと固まり、慌てて手近にあったバナナを掴むと、必死にかじってごまかした。



罰として十字架に拘束


修道院長は険しい顔で言い放った。


「アリス、お前のふしだらな行為は神の教えに反する……罰として十字架に拘束する!」


「へぇ!? そ、そんな、大げさじゃありんせんか!?」


しかし、シスターたちは手慣れた様子でアリスを捕まえ、大きな木の十字架に縛り付けた。


「え、ちょっと待って……。これって普通の修道院じゃありんせんよね……?」


不安がよぎるアリス。すると、修道院長が厳かに言った。


「ルシファー様への祈りを捧げる時が来た……」


アリスの十字架がギギギ……と音を立てながら、ゆっくり逆さまに動き始める。


「ちょ、ちょい待ちでありんす! なんで逆さま!? え!? ルシファー!? ここ修道院じゃなかったでありんすか!?」


頭に血がのぼり、目の前が真っ白になり……アリスはそのまま気絶してしまった。



目覚めると個室のベッド、そしてバナナ


しばらくして、アリスはふと目を覚ました。


「う、うぅ……悪い夢を見たような……」


自分の個室のベッドで寝ていることに気づく。


「あれ? さっきのは夢だったでありんすか……?」


ホッとしたのも束の間。手を見てみると……なぜかバナナを握りしめていた。


「……なんでバナナ?」


ぼんやりとした頭で考えるが、答えは出ない。とりあえずバナナをひと口かじるアリス。


「まぁ……うんめぇから、よしとしやしょうか……」



アリスのハーレム計画、またも失敗


ルミナを落とすことは叶わなかったが、なぜかシスターたちから毎日バナナをもらえるようになったアリス。


「ルミナには振られちまいやしたが……こりゃあ、これで悪かぁないでありんすなぁ?」


しかし、アリスのハーレム計画はまだ終わらない。彼女はまだ諦めていなかった――。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る