第12話 I’ll be back !

【 ガンモside 】


「「「 ブッハハハハハハハッ 」」」


 ラーメン屋のメンマからコロッケの失敗した話を聞いて笑ってしまった。

 別に、おいらが意地が悪い訳では無いんだぜ !

 その証拠に、にゃん太郎親分は笑いを必死にみ殺しているし

 ウッシーや オコゲは笑い転げている。


 おいおい、オコゲ ! もう少しで赤ちゃんが産まれるんだから、そんなに激しく笑い転げていたら不味いんじゃないか ?


 おいらの心配を他所よそに笑い転げているオコゲ………


「 僕に一言、相談してくれれば一匹かニ匹くらいは仲良く成れたかも知れないのに、どうしてコロッケは短絡的なんだ ! 」


 ユウイチロウだけが、笑わず不機嫌に成っている。

 にゃん太郎親分の相談役なのに、自分ユウイチロウの知らない処で単独行動されたのが面白くないんだろうな。

 もっとも、ユウイチロウの計画も精神論や根性論ばかりだから、最近の若い猫はユウイチロウに相談しないで 喫茶店『副将軍』に行き弥七やしちに相談するんだ。

 奴は結構、物知りだし 仲良く成った若猫わかものから情報を貰っているから、ますます知識を身に付けているんだ。


「 なあ、ガンモくん。 君も彼女募集中だったね、なんなら僕が『 策 』をさずけてあげようか ? 」



 ………『ガンモくん』だと ! 何時いつもは『 ガンモ 』と呼んでいる癖に気持ち悪いなぁ~………一体、何をたくらんでいるんだ、ユウイチロウ ?


「 上手くいけば、君が『 ハーレム王 』に成れるよ !

 どうだろう 僕に任せてみないか、ガンモくん 。」


 ユウイチロウの誘惑ゆうわくに乗ってはイケナイ !

 おいらの『感』が言っている、絶対に乗っては『ダメ』だと………


「 いやいや、おいらは『プラトニック』なんで『ハーレム王』なんて目指していないから遠慮するよ 」


 そう、おいらがユウイチロウに断った時…………


「 ちょっと、待ったぁー ! そいつガンモが遠慮するなら、俺に『 策』を授けてくれよ、ユウイチロウ ! 」


 おいら達の話を盗み聞きしていた コロッケが飛び出して来たのだった。


 ◇◇

【 コロッケside 】



 リベンジだ、リベンジしてやる !

 あの時、忍び込んだ『猫カフェ』は美猫たち美少女、美女ぞろいだった。

 一度の失敗であきらめるには勿体無もったいない美猫たちだ !

 勝敗では大きく差をつけてしまったが、ここで一発逆転するには れしか方法が無いんだ !


 そう、ガンモだけには負けられないんだ !


「兄より優秀な弟はいないんだぁー !」


 ご主人が見ていたアニメのワイルドな男が言っていたんだ。

 きっと、あのワイルドな男が主人公 ヒーローなんだろうな。


 ガンモは知らないのだろうが、ガンモは俺の弟なんだ。

 俺達の親父は『ダイザエモン』 俺の母ちゃんは『オキク』 ガンモの母親は『オハナ』 俺の方が一週間程 、早く生まれたから 俺の方が『 兄 』なんだ。

 俺達が乳離れすると親父は、


「 花の東京で腕試しをする ! 」

 と、言って旅に出たらしい……母ちゃん達は親父に追いて行ったと、あづまさん家の『 ハジメ 』さん が教えてくれた。

 ハジメさんは、親父のライバルだったらしく 母ちゃんを巡って争っていたと聞いた。


「 ダイザエモンより俺の方がイケメンだったのにぃ~ 」

 ハジメさんの口ぐせだ………


 今でも、ハジメさんは母ちゃんの事が好きらしく 『恋猫も嫁猫もつくらない』と言っていた。

 だからこそ、ガンモより早く恋猫か嫁猫をゲットしないとイケナイんだ !


 ユウイチロウのアドバイスと『 策 』を貰い、今度こそ勝利するんだ。





 そして作戦を決行する日 『 猫カフェ 』には新たな門番が居たんだ。

 金髪サングラスの男や茶髪もじゃもじゃ頭の男の他に『顔中 傷だらけの大男』が 俺達を待ち構えて居た。


 ◇◇


【 コロッケside 】



 ユウイチロウの作戦は、にゃん太郎親分たちが『猫カフェ』の前で時間稼ぎをしている間に俺が例の秘密の出入口から美雌猫ハニー達に逢いに行くと云う単純な作戦だ。

 だけど、ユウイチロウが言うには


雌猫女の子に逢いに行くのに『手ぶら』で行くからフラれるんですよ ! きちんと『手土産』を持って行かない貴方コロッケが悪いんです 」


 なので俺は、秘蔵の『 チュ◌ル 』をくわえて現場猫カフェに向かったんだ。



 そうしたら、金髪サングラスの男と茶髪のもじゃもじゃ頭の男の他に 二人の男より大きな男が待ち構えて居たんだ !


 …………この男、デキル ! 顔中が傷だらけだが歴戦の猛者に違いない !


 にゃん太郎親分、頼んだぞ !


 俺は秘密の出入口に向かった。



【 にゃん太郎side 】



 やれやれだ、 ユウイチロウの奴め !

 勝手に俺達を作戦に、組み入れて居るんじゃないよ !


「ニャァ ニャァ ニャァ ニャァーン !( いいか、皆 ! 深入りせずに撹乱かくらんするんだぞ !

 三人の人間の男達は、かなりの『手練てだれ』だから決して油断するなよ) 」


 俺達は真剣に撹乱しているんだが、何か可怪おかしいな ?


「 ヤラセはせんよ ! ララァは私が守る 」


「 くっ、やるな ! この日に備えた『ニュー装備 』は伊達じゃない ! 」


 金髪サングラス男 と 茶髪もじゃもじゃ頭男の動きが良いなぁ~

 人間にしとくには勿体無もったいない奴らだな !


 別動隊を指揮するユウイチロウは、


「 ウニャァー ニャア ニャア ニャア ニャァーン(何やっているの 、 攻撃が薄いよ ! 右舷うげんは、もっと下がって 深入りし過ぎだぞ !) 」


 誰かが乗り移ったような生き生きとした指揮を取っていた。


 そして俺は、最大の難関である大男と対峙していた。


「 ヤラセはせん、 ヤラセはせんぞ ! 今日は我が愛猫『 ミネバ 』を連れて来ているをんだ。 お前達ごときに、ヤラセはせんぞ ! 」



 やれやれ、とんだ貧乏クジをつかまされたな !


 後で、コロッケとユウイチロウには きっちりと埋め合わせして貰わなと、割りが合わないなぁ。


 ◇◇

【 ララァside 】


 やっぱり来たわね !


 ララァ、マチルダ、ミハル、ミライ、ライラ、エマ、ロザミア、フォウ、プル、キャラ、シーマ、セシリー


 私達は、コロッケが再び来る事を予想して訓練をしていたわ。

 パパクワトロ


「 おー ! 皆、元気だな~ 今日は『猫達の大運動会』だな 」


 なんて感心していたけど、誰の為に訓練していると思っているのかしら(怒)


 そして、コロッケが来た !


「 やあやあ マイ・ハニー達、俺は戻って来たよ !

 ご主人の見ていたハリウッド映画風に云うと『 I’ll be back ! 』と云うヤツだね。 今日は『手土産』に『 チ☆ール』を持って来たから食べてくれ ! 」



「「「「「 えっ、 チュー◯ ! 本当だぁー 」」」」


 ミハル、 ロザミア、プル、キャラ、シーマの五匹が反応して近づいて行き

 コロッケが持って来た『 ◇ュール』を食べ始めた。


 ひっ 卑怯ひきょうよ 、 チュ◌ルなんかを使うのは !

 ワイロなんて『 おとこ』のやる事ではないわ !


 結局、コロッケが持って来た 特大チュー◯を皆で食べてしまった。

 うぅぅ、仕方無いわ 。 食欲には勝てなかったのよ………


 コロッケは、ご機嫌に成りながら……


「 じゃあ、 また遊びに来るから楽しみに待っていてくれよ、ハニー達 ! 」


 と、言って帰って行った。


「 どうするんですか、シーマさん !

 肝心要かんじんかなめの貴女が、子猫こどもの プルやキャラ達と 真っ先にワイロチュ◌ルに釣られるなんて !」



「 ララァは真面目だねぇ~ 別にコロッケに気を許した訳じゃないのさ ! コロッケがオヤツを持ってくる間くらいは歓待してやろうじゃないか 」


「 なら、コロッケが オヤツを持って来なくなったら ? 」

 私がシーマさんに質問すると、


「 オヤツの切れ目が『 縁 』の切れ目、『手ぶら』で来たら 追い出せば良い話さ ! 所詮 しょせんコロッケは『 メッシー君』なんだから 気にする事は無いさ ! 」


 流石、シーマさん ! 利用するだけ利用して使え無く成ったら、

『ポイ(゚Д゚)ノ⌒・ 』するんですね。



「「「「「「「「「「「「


 アハハハハハハハハハハハハハハハハッ !


 」」」」」」」」」」」」




【 コロッケside 】



 ヤッタゼ ! 親父やにゃん太郎親分も成れなかった『 ハーレム王』に、俺は成ったぜ !


 ガンモよ 『兄より優秀な弟はいないんだぁー ! 』は、本当だったようだな !


 ニャハハハハハハ !






 ─────コロッケが真実を知るのは、しばらく経ってからだった─────



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