4F レストラン

 「じゃ、次はレストランへ行こうか」

「あぁ」

 そうして僕とジョーカーは4階のレストランに降りてきた。

 レストランは華美な装飾がされていて、一流レストランと遜色がないレベルだ。

「これは豪華だな」

「ここでは好きな時に好きなものを食べられる」

 バイキング形式なのか。しかし、船内でこれほど豪華な食事があるとは思わなかった。

「ここで食事していかない?」

「でも手持ちはそんなにないぞ」

「大丈夫だよスセ君、ここに招待された客は無料で食べられるんだ」

 マジか。ここの船のオーナーは一体何者なんだ?

「私ここの席ね~」

 ジョーカーは真っ先に窓の近くの椅子に座った。その椅子の正面に俺は座った。

「ちょっと取ってくるね」

 ジョーカー。考えが読めず何をしようとしているか分からない。敵か味方すら怪しい。だけど僕はやるべきことをやるだけだ。

「ん?そんな考えこんだ顔してぇ。もしかして興奮してる?」

「なっ!そんな訳ないだろ」

 「本当かなぁ」

 にしても飯を取ってくるの早すぎるし、量が多くないか?東西南北の様々な料理が食卓に乗る。

 「なぁジョーカー、これ全部食えるのか?」

「誰だと思ったんの?天下のジョーカーだよ」

 どうやらこの量を食うらしい。

「うっま!スセ君!スセ君!このコロッケうまいぞ!」

「食べてみるか……」

 なんだ、可愛いところもあるじゃないかジョーカー。

 それより何か取ろう。

「君、あの少年いや、少女の付き添いかい?」

 突然声をかけてきたそいつはこの場に合わなそうなおしゃれな服を着ていた。

「そういう君は誰なんだ?」

「この船で相手の素性を下がるのはマナー違反やけど、特別に教えてあげるよ。我は橋本という者だ。」

「なぜ僕に声をかけてきたんだ?」

「質問ばっかりやなぁ。君の連れてるあの子、ジョーカーでしょ。あの子といるとろくでもない目に合わせられるでぇ」

「そんなこと分かっている」

「今度は我が質問する番やな、お主何者なんや?」

 ……

 「それはどういう」

「なんや、はぐらかすんか。ジョーカーに気に入られる時点でただ者な訳ないし、それにお主のこと調べてもなんも出てこんかった。」

「僕のこと調べたのか」

「そら、有名人を調べるのは常識ですぜ。『ジョーカーの飼い主』と呼ばれるお主を調べるのは」

「……そ」

「ねぇスセ君なにしてんの?」

 言いかけた時、ジョーカーが入り込んできた。ジョーカーが橋本の方を向く。

「この馬鹿と何か喋った?」

「馬鹿とは酷いこと言いはりますなぁ、ジョーカーさんよ」

 どうやらジョーカーは橋本のことを知っているようだ。

「行こ、スセ君。ご飯が温かくなってしまう」

 ん?冷めてしまうではなく温かくなってしまう?それはどういう意味が……。

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