公募勢による、就職活動としてのカクヨム攻略法！！！

◇21 キャッチコピーを書こう！！！

　カクヨムで作品が表示されるとき、ランキングや検索画面では、当然タイトルのほうが優先して表示されます。

　しかしトップページやリンク画像では、なぜかキャッチコピーが優先されるという仕様になっておりますっ。

　おそらく、なんらかの意図が込められたサイトデザインなのでしょう。

　カクヨムが登場した頃は、なろう系全盛期でもありました。

　そのため、むしろカクヨムにはアンチなろう的な作品の登場が期待されていたように思います。

　なろう系と言えば、長文タイトル！

　それ以外の作品が抜け出してくるのは、今以上に難しい状況でした。

　ですが、キャッチコピーと並べられれば自己ＰＲをタイトルだけで完結させる必要はありません。

　長文タイトル以外の作品にもチャンスが広がるはず……

　なんて意図があったかどうかは、もちろん私の憶測（おくそく）に過ぎません。

　長文有利なのは、そんなに変わってませんからね。

　ともかく、タイトルより優先されて表示されることもある以上！

　軽視するわけには参りませんっ。

　ただ、前回紹介したサブタイトルとほぼ同じ使われ方をしてるのが現状です。

『セブン、イレブン、いい気分』だとか

『お、ねだん以上。ニトリ』みたいな、文章修辞法を駆使したキャッチコピーを書いても、読者にはあまり響きません。

　作品の自己ＰＲという方向性自体は、同じでいいと思います。

　加えてタイトルが２００文字以上、楽々入力できるのに対し──

　キャッチコピーには３５文字以内という制限があります。

　より短くシャープに表現する必要があるでしょう。

　これはタイトルやサブタイトルでも同じなのですが、作品の自己紹介にも基本の形というのがございます。

　それは──

　「誰が（どんな属性の人が）」「なにをする」か、このふたつが含まれていることです。

　これに加えて、自分なりに「どこで」「いつ」「誰と」といった情報を追加していくといいでしょう。

　タイトル、サブタイトル、キャッチコピーを使って、読者の興味を惹（ひ）くようアピールすればいいわけですね。

　まあ例を出さないと、ピンとはこないでしょう！

　なので、前々項で適当にでっち上げた「ＭｉＬＫ」を叩き台にしてみましょうか。

　たとえば……

「ＭｉＬＫ ～引退したおっさん冒険者、元奴隷エルフの嫁とのびのび酪農生活～」

　というタイトルにしたとしましょう！

　「引退したおっさん冒険者が（誰が）」「のびのび酪農生活（なにをする）」という基本の情報が、すでに含まれてるとわかるでしょうか！

　でも長文タイトルやサブタイトルで、作品内容を充分伝えられてる場合、キャッチコピーをどうするか。

　少し悩むところですよね。

　そういうときは……

「引退して牧場ライフ始めたのに、昔の仲間が放っといてくれないんだが」

　キャッチでは、ストーリーの展開に重点を置くなど変化をつけてみるといいでしょう！

　興味を持ってもらえる可能性も上がるはずです。

　実は、キャッチとタイトルは入れ換えてしまってもかまいません。

・タイトル

「ＭｉＬＫ ～引退して牧場ライフ始めたのに、昔の仲間が放っといてくれないんだが～」

・キャッチコピー

「引退したおっさん冒険者、元奴隷エルフの嫁とのびのび酪農生活」

　キャッチコピーを考えてる間に、そっちのほうがタイトルにふさわしいと気づいてしまうのは、よくあることです。

　そういうときは容赦なく入れ換えてしまいましょう。

　また反対にキャッチコピーに情報を盛り込んでしまえば、短いタイトルでも自己ＰＲとして成立させることもできます。

・タイトル

「異世界で牛を飼う」

・キャッチコピー

「元冒険者のおっさん、エルフ嫁とのびのび牧場ライフ始めます」

　タイトルだけでは、「誰が」という基本の情報が抜けています。

　でもカクヨムでは、必ずキャッチコピーと一緒にタイトルが表示されるはずです！

　つまりカクヨムだからこそ、これでも成立するんだと思います。

　長文タイトルやサブタイトルをつけるのに、どうしても抵抗があるという方！

　是非、キャッチコピーを上手く利用してみてください。

※この項のまとめ

・キャッチコピーも、タイトルと同じく自己ＰＲの延長である

・タイトル、キャッチコピーに入れるべき基本の情報は「誰が（どんな属性の人が）」「なにをするか」の２つ

・キャッチコピーで、タイトルに入れられなかった情報を追加することもできる

・キャッチコピーで、短いタイトルでも自己ＰＲとして成立させることもできる