第2話 自分で蒔いた地雷の在処
一番変わっていてほしかった目元が変わっていなかったという事実に落胆しつつも、俺は行くべき場所があることを思い出した。
「そうだ、せっかく異世界に来たんだし、ダンジョンをパーティーで攻略とかしてみたいよなぁ」
と呟いてみたものの、
「あんちゃん、その見た目でパーティー組むのは不可能に近いだろ」
出店の店主にそう言われ一瞬で我にかえり考え直した。
そうだ、俺はこの見た目のせいで昔から仲間外れにされてきた、恐らくこの見た目を嫌うのは前世の人間のみならずこっちの人々もそうだ。
ではどうすればと考えたが結論には至らず、まずはギルド的な場所があるはずだと、ギルドを探すことにしてみた。
「店主さん、この街にはギルドとかは無いのか?」
「あぁギルドならあるぜこの町の荒くれ者たちが集まる治安悪めのギルドがな」
「げ、そんなところ言ったら俺死んじまうよ」
「はは、冗談だ」
「勘弁してくれ」
「で、ギルドについてだが、この道をまっすぐ行ったところの突き当りにあるぜ」
「そうか、ありがとう」
「おうよ、あんちゃん良ければまた店に来てくれよな!」
と叫ぶ店主さんの声を背後に俺はギルドへと向かった。
「ここがこの街のギルドか、かなり大きめだな」
入り口にはかなり大きな扉があり、その扉を開けると中央には円形のカウンター机のような物があり、そこにはいかにも受付嬢と言ったような格好の女性が居た。
「多分あの人に声かければいいんだよな」
いかにも受付嬢らしい格好の女性に声をかけた
「あの、ギルドの冒険者に登録したいんですけど」
「ギルドの冒険者登録ですね少々お待ちください」
そういわれて少しばかり待っていると、受付嬢が大きな水晶のようなものを持ってき
た。
「こちらの水晶に手をかざしていただけますか」
そう言われ俺は手をかざした、そうすると水晶が発光し文字のようなものが浮かび上がってくる
「これは」
と受付嬢が言うので、何かすごいのではないかと内心期待しつつ尋ねる
「何かありましたか?」
そう尋ねると受付嬢は少し申し訳なさそうな顔で告げる
「あなた様のスキルとレベルを見させていただいたのですが、これですと冒険者を目指すのは厳しいかと.....」
そういわれ俺はショックを受けつつも尋ねる
「ちなみに僕のスキルとレベルってどんなものでしたか?」
そういうと、受付嬢は僕にカードのようなものを差し出してくる
釣目細
レベル 1
保有スキル
・切りつける LV1
・マジックハント LV1
(この能力は相手が携帯しているもの一つをランダムに搾取できる能力、成功確率30%)
・死んだふり LV1
(このスキルを使用すると体中の筋肉が硬直し死んだような状態になる、モンスターに襲われた際に使用すれば戦闘を回避できる可能性あり)
「な、な、なんじゃこりゃあぁぁぁ!」
この見た目に加えてこのいかにもなスキル、もっとすごいワザとかないのか、
「俺も神〇槍的なワザくらい使いたかったなぁ」
同じツリ目で糸目の同志として使わせてくれてもいいのにと冗談半分で思いつつ、
これじゃあパーティー組むなんて本当に不可能に近いんじゃないかと内心焦りつつも、まだ声をかけてみなければ分らないと思い声をかけてみることにした。
「お、あの人なんかどうだろう、いかにも優しい見た目してるじゃんか」
俺は優しそうな見た目の冒険者に歩み寄り、声をかける
「あ、あのよかったら僕とパーティー組みませんか?」
と声をかけてみたものの、相手の表情を見て何となく察した。
「すみません、僕パーティーメンバー決まってしまっているので、あとあなた指名手配とかされてないですか?仲間を大量に虐殺したとかで...」
「仲間を大量虐殺なんてしてないですよ!」
といったもののやっぱりこんな見た目じゃそう思われても仕方ないよなと思いつつ、いやさすがにその偏見は酷くねとも思ったがまあいい。
「やっぱり無理かぁ、俺がパーティー組むなんて」
と深いため息をこぼしていた時、急に声をかけられた
「よければ俺とパーティーを組まないか?」
そこにはいかにもTheパワー系のゴツイガタイをした漢が立っていた。
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