第19話

少しの沈黙後、隣にいた怜央ちゃんが口を開いた。



「俺少し外に出てくるから。心寧、帰りは送るから一人で帰るんじゃねぇぞ」


「え、一人で帰れるよ?」


「いいから。分かったな?」


「……はい」



頷いたのを確認すると、「お前ら、頼んだぞ」と彼等に告げて出て行った。のはいいけど、気まずいよ!


怜央ちゃんがいたからこそ、この場を乗り切れていたからで。


視線を彷徨わせていれば、



「心寧ちゃん。立ったままだと申し訳ないから、こっちおいでよ」



茶髪の人に言われて、テーブルに座る彼等の隣を見るけど、どちらに座るべきか。


テーブルを挟んで2人ずつ座っていて、余裕で4人程は座れるようになっている。



「心寧ちゃん!こっち!おいで」



ここに1番先に乗り込んできた明るい声の人が、隣をポンポンと叩いてきたから、素直にちょこんと座る。

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