3.コスバレと交換条件(2)
その後授業が始まるため、教室に戻ってそれぞれの席に戻った。私はずっと悶々としてたけど。
────は? わ、私がカメラマン? まじ? い、いやいやいやいや。私、やったことないんですけど? え、しかもあの騎士のコスプレしてたあの人と? む、むりむりむりむりむりむり。あ、こっち見……冷たい目ありがとうございますっ!
そんなふうに自問自答しながらたまに
「あんたねぇ……こっち見過ぎなのよ」
「え、そ、そう?」
「授業集中してなさいよ
「ちゃんと集中してるけどなぁ〜?」
「嘘ね。手が動いてなかったじゃない」
「う゛っ……! な、ナイスダ○ガンロ○パ」
「別に論破なんかしてないわよ」
ツンと唇を窄める明霞ちゃんもそれはそれで可愛い。やっぱり美人ってズルいと思う。
「えっとそれで明霞ちゃんはどうして私なんかをカメラマンに?」
「あたしね、誰にも言ってないの。アニメが好きなことも、コスプレやってることも」
「そうなの? 家族とかにも話してないんだ」
「えぇ。話してないわ」
とても真剣な表情。その顔もとっても秀麗で様になっていた。
「そっか。誰にも話してないんだ〜……そっかぁ〜。ふへへ」
「な、何よ。……気色悪い笑みね」
怪訝そうな顔でそんなふうに言う明霞ちゃんの言葉は本当にトゲがあってその中でも優しさがあることが分かってとってもドキドキする。
「え〜? だーって私だけに話してくれたんでしょ〜? それが嬉しくってさ〜」
「そんなに嬉しいことかしら?」
「嬉しいよぉ〜。だって私たちってさ、あんま話したことないじゃん?」
「え、えぇそうね?」
「ほぼほぼ初対面なのにそんな私のこと信用してくれてるんだーって嬉しくって」
「……別に、あんたは無害だと思ったのよ」
「あ、あれー? 私もしかして人間以下に見られてる〜?」
「ふふっ。さぁ……どうかしら?」
「うっ……微笑みも様になっててツラい。尊みやばい。え、ごめん。写メ撮っていい? いいよね?」
「…………これでわかったわ。あんたはやっぱり無害よ。撮るなら好きにしたら? あんたならどうせ、外には漏らさないだろうし」
「にょほ〜! 神様仏様明霞様! まじ女神!」
スマホを横にしたり縦にしたり忙しなく動かしながらパシャパシャと撮る。この時に気付いたけど明霞ちゃんはほんとにやけに写真慣れしてる。
「あり? もしかして撮り慣れてたり?」
「……そうね。何回かコミケにも参加してるもの」
「ほぇー。んね、明霞ちゃんってどんなコスプレするの?」
「基本男装しかしないわよ」
「それまたどうして?」
「どうしてって……それはこの体がコンプレックスなのよあたし」
明霞ちゃんはトンと制服の上からでも分かるその大きな胸の上に手を置いた。
「背が高くて、しかもまだ止まってないのよ? 今170に行きそうだしね。それにこの胸も邪魔。歩くたびに視線が来るのよ」
「あー私よりもおっきいもんねぇ……。私なんて前にDいったばっかり。下着もじみーなのしかないから萎え萎えの萎えだよ〜」
「あたしよりはマシじゃないのよ。あたしなんてGとHの間くらい。というかもうHはありそうね。重いったらありゃしないわ」
話を聞きながら指を折る。A、B、C……うぉ、でっか。
「あんた、今失礼なこと考えたでしょ」
「えっ……あ、い、いやー……ど、どーだろーねー……あは、あははは……」
「まったく。調子いいんだから」
私の様子にクスッと微笑む明霞ちゃん。あ、可愛い。
──────パシャッ。
「明霞ちゃんは女の子コスは嫌?」
「……あまりスタイル出る格好はしたくないってだけよ」
「でも男装も大変じゃない?」
「とっても大変」
「やっぱり?」
「この胸潰さないといけないもの」
「ふぅん、そうなんだね。じゃあ次やるの決めてたり?」
明霞ちゃんは頷いて画像を見せてくれた。
「コレやるつもりよ」
「えっ!? せ、セ○ス○ャン・ミカ○リス!?」
「どう? 出来そうかしら?」
ふふっと微笑んで私に意見を求めてくる明霞ちゃんはまるで絵画のように様になっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます