命令は屈辱だから、羽を広げて、10回目の恋にかける

品画十帆

第1話 9回

 私はこれまでに、9回の恋愛をしてきました。

 中学や高校の時の、あわい片思いをのぞけば、6回になります。


 6回ですが、付き合つきあった男は4人です。

 相手の浮気で別れたのですが、〈反省してやり直したい〉とあやまってきたため、二回も許してしまいました。


 そのため、恋愛の数より、男の数が少なくなっているのです、だけど数なんてどうでも良い。


 私の恋愛は、いつも短命に終わってしまう、長くは続いてくれない。

 4人の男と付き合つきあって、全てそうだったんだ、きっと私の方に原因があるのだろう。

 自分ではそう思わないが、現実はそうなんだから、もう認めるしかない。


 〈都合つごうが良いだけの女に、なってはいけない〉と女友達からよく言われる、私は相手に合わせすぎてしまう性質たちなんだろう。

 そう言ってくれる女友達も、私を都合良く使っている気もするけど、今は言わないでおこう。


 それよりも、今現在の私の恋がどうなるかだ。


 「服を脱げよ」


 命令しないでよ、優しく脱がしてほしい。


 「うん、分かったわ」


 「もっと、動けよ」


 命令されて、するもんじゃないと思うな。


 「うん、こんな感じかな」


 4人目の男は、私にいつも命令をしてくる、それが男らしさと思っているんだ。

 私よりも上だと、自分にも私にも、分からせたいんだろう。


 だけど、こんなのは本当の男らしさじゃない、女の私でもそう思う。

 虚勢を張きょせいをはっているだけだ、底が浅すぎて、自信の無さがけて見えているわ。

 

 後少しだけでも、愛情をめて私にれてくれれば、こたえてあげられるのに。

 


 付き合い初めのころだけ、1人目の男は、私の肩甲骨けんこうこつさわるのが好きだったな。

 初めてだったからか、一番長く続いた男だった


 「君の肩甲骨は大きいな。 まるで天使の羽のように見える。 動かしたら飛べるんじゃないのか」


 「そんなに私のは大きいの。 ふふっ、羽ばたいて飛んでみようかしら」


 私は1人目の男の、こんなロマンチックなところも好きだった。

 だけど、〈好きな人が出来た〉と言われて別れたんだ、大泣きしたんだっけ。

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