第2話 羽ペンはどんな命令も下せる
「はい、あーん」
昼休みの会社の休憩室で僕は相田由美とお弁当を食べていた。彼女は唐揚げを箸でもち、僕の口元に持ってくる。
ぱくりと食べるとチキンの肉汁が口に広がる。
相田由美はグラマーな美人で今年二十六歳になる。僕の二つ上のお姉さんだ。
さっそく僕はこの羽ペンの効果に驚かされた。
あの高嶺の花の相田由美が僕にぞっこんなのだ。
もちろん、この日の夜は相田由美と一晩過ごした。彼女は僕の言うことなら、何でもきいた。これには独占欲と支配欲をたいへん満足させてもらった。僕のようなぱっとしない男子に由美のような美人の彼女ができるなんて、夢にも思っていないことだった。
堕天使アウニエルは命令は10回下せると言っていた。ということはあと9回か。よく考えて使わないといけないな。
さて、次の命令は何にしようかな。
女ときたら、次はお金だろう。
それではお金をどうやって手に入れるかだ。
誰に命令したら、お金が手に入るのか。
友人や同僚、会社の上司に命令してもたかが知れている。
例えば世界的な資産家ならどうだ。
石油王とかコンピューター会社の社長、金融投資家なんてどうだ。あいつらは資産を兆単位で持っている。
僕は世界的な資産家をスマートフォンで検索した。
アメリカの金融投資家でジョン・タイナーという老人を見つけた。伝説の投資家でその資産は1兆ドルという。円ではなくドルだ。国家予算を個人で持っているということか。
僕は手帳にジョン・タイナーから100億円振り込まれると書いた。
相田由美のむちむちの柔らかな体を抱きしめながら、僕は眠りについた。
翌日、仕事終わりにATМに立ち寄り、通帳記入する。とんでもない数の0が記入されていた。
ふるえる手で僕はその0の数を数える。
10000000000円がジョン・タイナーという人物から振り込まれていた。
僕は思わず生ツバを飲み込む。
僕は通帳をかばんの奥底にしまい、帰宅した。
こんなにお金があるなら、仕事をするのも馬鹿らしい。僕は仕事を辞めることにした。
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