成れの果てに

 クソッ……何故、何故だ! なぜ実験は失敗した!


 いくら古代の禁呪法とはいえ、私が老いさらばえているとはいえ! まさか、魔法が失敗して私の肉体が骨だけになってしまうだなんて! これでは魔法を使うどころか、喋ることも叶わんではないか!


 ええい忌々しい……! こうなればこのガキともども……


 ……なんだ、何故この子供は泣いているのだ。実験は失敗して貴様は自由の身になったのだぞ。こんな骨だけの身体に縋りついて……


 ……何? ばあやを元の姿に戻すだって?


 ……何故だ、お前は私に騙されていたのだぞ。


 そう思って告げたくとも、今の私は喋ることが出来ない。こうなれば、一か八か。今の私の肉体(骨)が動かなくなるのが先か、この子供が言葉通り私の魔法を解いて元の姿に戻す方が先か、賭けてみようではないか。どのみちこのまま外へ出歩いても、今の私はどこからどう見ても魔物として認識されるであろうし、何より神聖術を扱う僧侶どもは今の私の天敵となってしまう。


 駄目で元々、どうせなら長く過ごしたこの家で最期を迎えたい。


 しかし、この子供は魔法をどこまで学んでいるのだろう。まさか魔法を使えるというだけで、理論めいた事や成り立ち等は全く理解してないのではあるまいな。いや、追放されているのだからその可能性が高そうだ。ぐう……頭が痛い。いや、骨だけであるからその表現は正しくないかもしれないが。


 仕方ない。言葉は喋れないが、魔法の教本がある場所は示すことは出来ようぞ。

全く、骨だけの身体になるとこうも不自由とは。ああもう、今本を取ってきてやるから、喚くんじゃない! 世話の焼ける子供だ。本当に……

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