第3話 手紙のなかみ
「今の音……
「だいじょうぶだよ! お祭りの音は
「
「カレンは秋祭りの打ち合わせに出たの~?」
「お
「いいなぁ! わたくしも
「
「いえその……会えれば話せるというわけでもないのよ」
「??」
カレンは本気で分かっていないみたいだけど、ウルスラはアテッタに心の中でうなずいた。話す用事がないと
「というか、
「あっ、それなら屋根に行こう!」
言うが早いか、カレンがウルスラとアテッタと手をつなぎ、
「ちょっとカレン! わたくしスカートなのだけれど!」
「ブルマ
「おおっぴらに言わないでよ!?」
「アテッタ、
「ウルにゃんが止めないと止まらないわよ、この子!」
ウルスラはカレンの
「わあ、もう屋根の上も人がいっぱいだねー!」
「みんな考えることは
「そうですね……あ、でもあそこ、空いてますよ。ちょうどミーシリーがいます」
「じゃあ行こう!」
カレンにぴゅーっと
「やっほー、ミーシリー!」
「カレン!? ど、どうしてここが分かったの!?」
「ウルスラが、あそこにミーシリーがいるよって教えてくれたの!」
「ウルスラさん……」
ミーシリーは少し顔を赤らめてウルスラを
「だめでしたか?」
「っ、どうせあなたたちも
「なに言ってんの~ミーシリーもウルにゃんがいるとうれしいくせに~!」
「そんなんじゃなーい! だれがこんなタレ目男子なんか!」
アテッタにからかわれてミーシリーがムキになる。ミーシリーがそんな
「ごめんなさい。
「あっ……そうしてちょうだい!」
ミーシリーはいじっぱりで、いちど言ったら
「もー! ミーシリーはお祭りでもそんな
「そんな、カレンじゃないんだから。
「むしろわたくしはカバンなしで
「お
「
ウルスラはポーチの中身を出して見せ、手紙が入っていたことを思い出した。ついうっかり半分ほど外に出してしまって、女子たちが食いつく。
「えっ、なになに? 今のなに??」
「ウルにゃんのノート?」
「手紙に見えたような……?」
「もしかして
「というかウルにゃんがもらったやつでは?」
「
「まだ開けてもないし中身がなにかなんて分かりませんよ……」
「えー! 読んでないの?」
「ねね、開けてほしいにゃー!」
「うーん……。開けるのはいいですけど、読ませるかは
「
「わたくしはあるの!」
ウルスラはちらっと上空を
『夜の神からウルスラへ。
カレンが
「……なに、これ?」
ウルスラは二回読み返したものの、書いてあること
「なんで書いてあったのにゃ?」
アテッタが目をかがやかせて聞いてくる。
「……うーん……ラブレターではありませんでした。カレンのこと、になるのかな」
「えっ、
「うん。読んでいいよ」
ミーシリーに手紙をひったくられ、女子三人が頭を
「あっ……、もう時間だ!」
ウルスラの声が、カラァンカラァンという
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