第18話 夢喰らう"愚者"と記憶 其の八 『四季編α』Ⅳ

「地下の階段って不気味だよな?」


「そうですね、気味が悪いです。」


「と、この茶色くて大きな扉がそうか?」


「それですね。」と扉をノックする。するとリリアナの声がした。


「入って、扉重いかも。まあ"四季"なら平気だね。」ギィーと音とともに開けると小さな図書館があった。そして大きな机と椅子が二つあり、机の真ん中にはリリアナが居た。


「やあ、待ちくたびれたよ。さあ座って座って。飲み物は何を飲む?」


「俺は甘いココアが良い。」


「私はお茶で、お願いします。」


「分かった。」と言いながら指を鳴らすリリアナそして机の上に二つのマグカップが現れた。


「相変わらずすげぇ能力だな。」


「"創造主"だからね、"未完成"な世界なら何でもできるよ。」


「で、リリアナ。そろそろ本題に入りましょう。」


「そうだね咲夜、まずは「"異変"」レーダーの話をしようか。」


「このスマホのような形状をしていて、「"異変"」が発生したときには場所を教えてくれる物だよ。緊急時は勝手に救助のアラームが飛ぶ仕組みになってるからいざと言うとこは助けに行ける。これだけ、質問はある?」


「電波とかはどうするんですか?」


「電波とか関係なく、位置と救助を呼べるよ。"四季"は平気?」


「平気だ。」


「それなら良い、次に二人に会わせたい"人"が居るんだ~。」


「俺ら以外に人が居るのか?」と俺が言うとリリアナがパンパンと手をたたくと侍と黒い格好をしたピエロのようなやつが居た。


「紹介するよまず一人目この侍、こいつの名は"信綱"。二人と同じで刀の戦闘が得意、まあ侍だからね。心までは違うけど。」


「宜しく、紹介にあった通り信綱と言います。「"異能"」は「雷鳴」です、刀に雷を宿し戦います。」


「次にこの黒い格好をしたピエロ、名は黒愚者だよ。「"異能"」は「"魔法"」だ。」


「今なんて言った?、魔法は異世界しかないのに信憑性に欠けるな。」


「確かに君たち二人は"魔法"とゆう不確かな力は嫌いだけど僕が必要だと思ったから着けたんだよ。」


「彼は「火、水、土、風、闇」を操る。試しに何か披露してもらおう。」


「やぁ~、黒愚者シャドウだよ。ペットに黒影犬ノワールを飼っている~よ。」とピエロのようなやつが手のひら火を出した。


「これで信じてくれたかな"四季"?、個性豊かな仲間達で世界の蔓延る「"異変"」を片付けていくよ。」


「取り敢えず君らも座ろうか。」とまた指を鳴らす、机が五角形に変形し、それぞれの変に気づけば座っていた。



「じゃあ会議を始めようか。」


「会議って具体的に何をするんだ?」


「今回はズバリ恋ばなだよ。」


「はぁ?、リリアナ貴方なんて言った?」


「あれ聞き取れなかった?、まあそんな怖い目をしないで咲夜冗談だって。」


「なら何を話し合うんですか?」


「そうだね、"信綱"は何を話したい?」


「真面目に「"異変"」の係りとか日にちとか決めた方が良いと思います。」


「信綱に賛成だ~よ。」


「うーん、そうだね。ある程度は決めようか。」


「それぞそれが行きたい時に行くじゃ駄目?」


「それだと行かないやつが出てきそうだそ。」


「確かに、それもあるね"四季"。じゃあ日本を五等分して担当する地域を決めようか。後、助けに行ける範囲でそれぞれが行くで良いかい?」


「それで良い~よ。」


「私もそれで。」


「"信綱"、"四季"それで良い?」


「ええ、それで。」


「俺も異論はない。」


「よし、会議終り。今日は初めてこの五人が集まった日だ。お祝いしようじゃないか。」指を鳴らすリリアナ、すると机の上に豪華なご飯と飲み物が現れた。


「さあさあ、グラスを持って!」


「乾杯!!!!!」とパーティーが始まるのだった。



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