かねてから異世界ファンタジーの苦手だと公言してきた僕が、とあるきっかけで本作を読むことになった。
もとより期待なぞしていない。表現や技法でなにがしかの得るところがあればそれで充分。
そう思って読み始めたのだが……
なんだ、この中毒性は?!
短く圧縮されたドーピングはろくな安定期ももたらさず、すぐに次のエピソードという名のクスリを求めてしまう。
気がついたら、既出35話を一気に読み終えていた。
そして、すぐに渇望する。
全世界の異世界ファンタジー作家にあやまりたい。
すいません。舐めてました、と。
作者は「ラブコメ」で書き始めたそうですが、本作はまったくもってラブコメではありません(要素ゼロというわけではないがw)
まるでボードゲームのように次々と重ねられていくエピソードは、まさに異世界ジェットコースター。
なにも考えず、ただただ物語を摂取するマシーンになれます。
お薦め。