第42話 拒否の原を横断する
翌朝野宿の定番になった、プリンとトーラ、セインのサンドイッチの具状態の目覚め、気候の関係だろう気持ち良い目覚めだった。
「アダンくん、もぐら肉の甘辛焼き食べたい」
見付けた大キビ(※雑穀高きび)のお粥の朝ごはん作ってるのに……ま、良いか! 朝からこの食欲がトーラの元気のもとだね。
と、思ったら僕以外の全員もぐら肉が食べたいって、がっついてる。
「アダン様!
ジュウザ達密偵隊も、朝からもぐら肉をガツガツ食ってる。
僕が変なの? 僕だけ雑穀粥と、削りゴンボに甘イモの炒め物をモソモソと食べた。
「大キビのご飯なら良いけど、お粥は病人食! 朝からそんなの食べたら元気がなくなるよ」
なんて、酷い事トーラに言われた。
この違いが成長に現れてる、僕は155㎝から成長してない、トーラは180㎝越えてるし、セインも180㎝くらいとデッカクなって、立って向き合うと、僕の視線は二人のオッパイの位置になってしまった。
僕達は育ち盛り、しっかり食べるのは良いことって
ゴベ酋長達ゴブリンに、不寝番のお礼大量に残った雑穀粥と削りゴンボと甘イモの炒め物を振る舞った。
ゴブリン達には、強烈な旨さよりホンノリ塩味の雑穀粥と削りゴンボの甘辛炒めの方が旨く感じ口に合うようだ、物凄く喜んで食べ尽くした。
「恵の原の管理は任せた!」
「アダン王、早ク帰ッテ来ル事ヲ望ム! 恵ノ原ハ任セロ!!」
拒否の原が安全になり、恵の原に変わった事は誰も知らない、入って来る者は居ないだろうが、ゴベ酋長に管理を任せ、王都に向かい恵の原横断を始めた。
……相変わらず、密偵隊の歩みは
危険は排除したが、何が起こるか分からない放置も出来ず同行を後悔しながら、歩行速度を密偵隊の小走りに合わせた。
暇なのでトーラ達はもぐらを収穫しながら進んでる。
それでも、疲労から動け無くなる密偵隊、嫌がるプリンをなだめ体力の有るトーラとセインに三人を背負ってもらい、速度を上げた。
やっと僕達の普通の移動速度になり、恵の原の安全を確認しながら夕方前に原を抜ける事が出来た。
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