第41話 拒否の原で野営した
大鍋一つにゴブリンが群がって、喰う度に身体をクネクネさせて食べてる。
「何か見覚えが有るような?」
主の討伐に貢献してくれたから、特別に振る舞ってやったが、僕の料理ゴブリン達には刺激が強過ぎた?
「アダン様、ゴブリン達コノ食ベ物、食ベサセテクレルナラ、何デモ命令ニ従ウト言ッテマス」
「アダン様が、ゴブリンの集団纏めてタラシ込んだぁ!! アダン様の料理はトーラさんと私だけの物なのに!!」
「ゴブリンじゃ無いが、旨過ぎる料理が食べられるなら、我らも密偵を引退しアダン様に着いて行きたい!」
皆てんでに言いたい放題だけど、主肉の豆塩煮込み最高の出来だったな、
何処かに行ってたゴブリン達、物凄い量の果物を持ってきた。
「アダン様、ゴブリン達王ニ貢ギ物ト言ッテル、コレ、カリン甘クテ旨イ」
甘くて旨いなら、食べてみよう。
「あぁ旨い! 甘くてチョッとすっぱい果汁が溢れる! カリンって果物、拒否の原に生ってるの?」
皆もカリンを旨そうに食ってるが、物凄い量をスペースに収納して置いた。
野草の宝庫と思ってたけど、果物まで生ってるのか! 王都まで調査に行くが、帰ってここに住むのも良いかも。
「プリン、ゴブリンの酋長は誰?」
「呼ビマス、グゴ!」
少し大きいゴブリンがやって来て、僕に平伏した。
「ゴブリン酋長! ゴベ酋長と命名する!」
「グギャ? ゴベ酋長メイメイ感謝シマス! アダン王様!」
思った通り、プリンの様に会話が出来る様になった……使役出来た?
「アダン様は素晴らしい! 拒否の原を解放され、魔物を使役される! 我ら密偵隊アダン様のお役に立ちたい!」
好感持ってくれるのは嬉しいが、戦闘力も体力も無い仲間は考えものだよ。
ゴベ酋長達に辺りを警戒してもらい僕達は寝る事にした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます