第15話

――と、いうわけで


朱莉と私が大親友になるのは別の話として



由緒正しいおうちには、門限がある。




「けど遥香、あんたも早く帰りなよ?いくら門限がないとはいえ、その制服着てるだけで危ないんだからね。それに――」



「うん、分かってるよ。あとちょっと、歴史覚えたら帰るから!」




いつもの朱莉の小言が始まりそうだったので、早めに言葉を遮った。



朱莉が心配してくれている理由は、私の名前にある。






―――私の名前、七瀬遥香。






”七瀬グループ”社長”七瀬 修司しゅうじ”の娘の名前である。




”七瀬グループ”は、代々続く大きな金融財閥で、総資産額は常に日本1位2位を争っている。



どんな事業をしているかを言いだせばキリがない。



銀行をはじめとして、レストラン経営だったり、ホテル経営だったり、不動産経営だったり……



日本で”七瀬”の名前を知らない人は、きっといない。



私は、それほどまでに有名なグループ会社の娘。



それゆえに、朱莉は心配してくれているのだ。

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