3月 その3
やっちまった。
去年お迎えしたウルトラ・スーパー・カッコイイ多肉植物であるパキポディウム白馬城が、どうやらお星さまになっちまったっぽいのである。
やっちまった……耐寒性を調べたら限界でプラス3度までという話だった。真冬、ストーブをつけないと昼間でも0度にになってしまうわたしの部屋ではそもそも育ててはいけない植物だったのである。
なんで気づいたかというと、そろそろ我が家でも休眠が終わって葉っぱが出てくるかな……? と思いながらインスタの関東以西のウルトラ・スーパー・カッコイイ・パキポディウムのポストを眺めていて、ふと気になって「休眠から目覚めるサインとかあるのかな?」と調べてみたところ、無情な現実を突きつけられたわけである。
ただしまだわからない。外にはまだ少しだけだが雪がある。本当に暖かくなったら目覚めるかもしれない。
とにかくもうパキポディウムには手を出さないと決意した。しかしパキポディウムはどれもウルトラ・スーパー・カッコイイ多肉植物なので、インスタで流れてくると「かっけー!!!!」となる。黄色い花なんか咲いていたら「かーわいー!!」だ。
それにしても、なぜ人間は植物が枯れてしまっても、絶望するほど悲しくならないのだろう。命が潰えたと言う点では2022年に先代の猫氏がお空に行ってしまったのと全く同じなはずなのに、「3000円は高い勉強代だったな……」で済ましてしまうのだろうか。先代の猫氏が亡くなったときはそうとう絶望したのに。そのせいで当代の猫氏を過保護なくらい心配して可愛がっているのに、なぜ植物が枯れてしまったとき「もう他の子はぜったいに枯らさない……!!」とならないのだろうか。
人間はきっと自分に似ているものを愛するようにできているのだろう。異様な風体の植物を集めるのは「かわいい」とか「愛おしい」というより「楽しい」とか「面白い」に寄った感情が起こす行動なのだと思う。
人間の悲しい一面を見た。とりあえず5月まで様子を見てなにも起こらないようならさようならしようと思う。
他の植物はすこぶる元気だ。アネモネはちょっと花がくたびれてきたがつぼみがまだ2つほどあるので、ちょっと怖いけれど肥料を与えて可愛がってみようと思う。なんで液体肥料ってキャップ一杯で8リットルで薄めるとかいうわけのわからん濃度なの……?
いまさっき流れた天気予報で明日は寒いそうなので、アネモネは玄関の風除室から部屋に戻さねばならない。
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