ネットで有名な某お料理のお兄さん改め料理のおじさんを思い浮かべてしまったのは私だけではないはず。
美味しそうな飯の話はどんな作品でもそれだけで楽しいものを感じてしまいます。
これは日本人の性(さが)みたいなものでしょうか。
というのも、「最も快いと感じることは?」という問いの答えが諸外国と日本で大きく異なり、前者は性行為に基づくことが1位を占めたのに対し、日本だけは「美味しいものを食べる」と回答したんだとか。
それくらい美味しいものを食べるというのは、日本人にとって重要なパーセンテージを占める事柄なわけですね。
だからこそ、日本人の作る料理というものはとても美味しそうに見えますし、他国では意外に思われるものまで食べたりして驚かれたりするわけですね。
この作品でも、その世界の住人にとっては食べることに忌避感を覚えられる食材(決してゲテモノではありません)を美味しく料理することでお話に魅力と彩を添えています。
くそぅ、レビューのために思い出しただけでも腹が減ってしょうがない。
また、食を通じて垣間見える文明・文化の描写も特徴として見るべきポイントです。
食とは現地の人に最も根差した文化ですから、そこを知ることが最も手軽な異文化交流なわけですね。
つまり、食事はコミュニケーション、料理はコミュニケーションツールなわけです。
その辺りが描写されると、知的好奇心がいろいろと刺激されて満足感が溢れてきます。
まずは飯描写を楽しみ、そして文化的背景で二度おいしく楽しめる本作、是非ともお読みください。