木彫りの熊キャッスル
「なになに……? 今日はツール・ド・クランドールの
ツール・ド・クランドールとは
シエリアは新聞を閉じて
「セポールはチェックポイントじゃないから、関係ないよね」
次の瞬間、かなり大きな
「!!」
振り向くとゴミ箱に何かが突っ込んでいた。
「あいたたた……。か、かみなりかな!? だいぶチェックポイントからそれちゃったよ……」
男の子はゴミ箱を飛び出すと片手を
「ホウキくん、来てくださいッ!!」
誰かに呼びかけているようだったが、なんの反応もない。
シエリアは
そこには
少年は顔を
「あぁ、ボクを
おそらく彼は例のレースの参加者だろうと。
少年はベソをかきはじめた。
「うっ……ううっ……すごくいいペースだったのに……」
「お
そこまで言ってホウキ乗りは
「キミ、落ち着いて。お名前は?」
「ボクはクルル。出来るならホウキを……あ、でも……」
クルルは
「どれどれ? まずは見せてもらうよ」
ホウキは
するとシエリアは店の奥から何やら持ち出してきた。
「はい!!
見てくれは非常においしそうだ。
「あ、でもパンに
バターピーにする必要はあるのかとクルルは思った。
ねっとりとしたペーストを少女が
それは
「やったぁ!! ささ、
不安げな顔をしてクルルはホウキに乗った。
だが、しばらくしても反応がない。
理由はわからないが、彼はまた
「ご、ごめんなさい、ボクのホウキ、折れた時に魔力が流れ出しちゃったの。だから、
少年の
「
シエリアがそう
「もう一回、見せてね……」
「これは……マホ・マホガニー!!」
高速の
少女が手にしたのは
「こ、これは……?」
クルルは不思議な顔をした。
「じゃーん!! マホ・マホガニー
そこまで言いかけてシエリアは固まった。
(こ、こんな大きな
そして
「キーン」という
「う〜〜〜ん!! あま〜いメイプルシロップのフレーバーだよ!!」
シエリアの
そして彼女は
「そうだ!! EX《エクストリーム》ふくらし粉だ!!」
料理が
そして大きめの
あっという間に
そして、次にフライパンに熱を通し始めた。
タネをそこに落とし込むと
今度は折れたホウキをパンケーキの下に引いて、その下からまたパンケーキを爆発させた。
部屋いっぱいになってギュウギュウと
シエリアは手に
それと入れ
待つこと10分。シエリアはパンケーキで
マホ・マホガニーのシロップが固まってできた
クルルはコクリと
彼が少し力をこめるだけでつむじ
「ささ、早く行ってよ。お代はあとでいいからさ!!」
手を振るホウキ乗りの表情はさっきよりずっと
翌日の
そんな時、カウンターに
「オッホッホッホ。シエリア店長、この間はお世話になりました……」
上品なマダムといった
彼女はトーマァ。
そんな
早速、何かに目をつけたのか、
「あら。シエリアさん、そこにあったマホ・マホガニーの
細かい
「ええ……その……はい」
トーマァは目を
「んまッ!!
急にマダムが声を
「あれの
しかし、シエリアは
″
一方、トーマァは
「んまっ!! シエリアさん、もしアレを売っていたらエリキシーゼ・プラチナムが買えましたのよ?」
「!!」
少女は目の色を変えた。
「うそ!?
そしてシエリアは
とんでもなく高い
でも、クルルさんも無事に優勝できて、
こっ、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます