秘め事①/まーきんぐは、ほどほどに。

第1話

雨降って地固まるとは、このことでしょう。


 少し離れたところで、レイアウトをどうするかあーだこーだ、話し合いをしている3人を見て、ほっと一息つく。


 少し前まで、大学生トリオは三角関係を勃発させていた。


 洸が参戦するというイレギュラーなことをするから、内心すっごくハラハラしたけど、大人びてても、まだまだ若い10代そこそこ。


 悩むし、迷うし、道を踏み外す手前だってやると思う。


 俺たち、大人の部類に入る年齢だって、そうだったもん。


 あの頃の俺らと比べたら、亮たちは全然、しっかりしてた方。


 様子を見てると、2人の意見がまとまらないみたい。


 白熱してきた洸と亮の間に挟まれる三上さんが、どうしよう、どうしようと、お互いの様子を見ながら、合いの手を入れている。


 お店のいちばん前でやるのはなー…そろそろとめに入るかなー…と、判断に迷っていたら、すっと入る人影が。


 菜子だった。


 菜子が入ることで、高身長のでかい2人が、しゅんっと小さくなり、菜子が交互に意見を言わせる。


 少しの間、考える様子を見せたあと、2人の案をバランスよく入れた案を出したのだろう。


 3人の顔が、目から鱗ーになった様子を眺める。


 俺がずっと見ていたのをわかっていた菜子は、無駄な動作なく、そのまま俺のとこまでやってきた。


「翔、タイミング迷ったでしょ?」


「難しいね、見守る側も。」

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