第2話、出合い

 俺の名はジェイル。傭兵組合に所属する、世間的にはうだつの上がらない中年男である。

 そう言われる理由は単純で、基本的に誰にでも出来る雑用しかしないからだ。


 俺は荒事が余り好きじゃない。だが傭兵組合に所属する様な人間は、当たり前だが荒っぽいし、雑用なんか嫌がる人間が大半だ。

 傭兵組合に所属している癖に、戦闘を怖がる腰抜け。そんな風に言われる事も少なくない。


 だが俺はそれで良いと思っている。むしろ何故悪いのか。

 そもそも傭兵組合が雑用の依頼の仲介をしていて、俺は金を稼げて依頼も終わる。

 需要と供給が釣り合っている訳で、良い事だと思うんだが。


 それに傭兵組合って言っても、戦争が無い状況にあぶれたならず者達を、何とか犯罪者にしない様に作った組織、というのが最初だ。つまり無い仕事を兎に角取って来てやらせていた。

 今でこそ組合の立場が確立されているが、初期はもっと雑用だらけだったと聞く。


 なら荒事の依頼を受ける必要なんて無いし、俺は安全に金を稼げる方が良い。

 盗賊の討伐やら、デカい害獣、それこそ魔法を使う獣である『魔獣』の討伐なんてものは、命の危険が隣に在る。

 それらの仕事の報酬は勿論良いさ。命の危険がある訳だからな。


 少ない報酬じゃ誰もやりたがらない。逆を言えば、高い報酬なら危険を冒す人間も多い。

 けど俺は別だ。高くてもやりたくはない。少なくとも自ら望まない。

 安全な仕事を何時も望む。


 今現在の様な、危険な高額報酬の仕事は、頼まれない限り受けはしない。


「……だから、雑用以外の仕事は嫌いなんだよな」


 受けていなければ、こんな愚痴を呟く事も無かっただろうし。

 少なくとも雑用仕事なら、辺鄙な山中で魔獣の群れに囲まれ、その上何故かそいつらが死屍累々になっている様な状況なんて普通は遭遇しない。何だこの状況意味が解らない。


 魔獣が居る様な秘境への荷運びは承知していたが、目の前の光景に理解が追いつかない。


『ねえねえ、聞いてるー?』


 しかも突然現れた妖精に胸元持たれて、ガクンガクン揺らされる事も無かっただろう。

 待って。首痛いから。というか状況に混乱しすぎて現実逃避していたが、妖精のおかげで現実に戻って来た。出来れば現実なんざ見たくなかったが、逃避していても仕方ない。


「ええと、ちょっと待ってくれないか、状況整理するから」

『うんっ、良いよー! わたし待てる子!』


 未だ混乱の最中に居る俺に対し、手を上げて元気良く答える妖精……妖精?

 いやもう混乱の極みだったせいで、今更妖精の容姿を確認した訳なんだが、何だこの妖精。

 羽が生えて飛んでるという、いかにも妖精な姿では有るんだが……デカくないか?


 人間の幼児ぐらいあるんだが。妖精ってもっとこう、普通は手のひらサイズだよな。

 可愛い見た目はしてるけど、可愛いの種類が違う。

 これは幼児特有の可愛らしさだ。手足とか頬とかプニッとしてる。


 人型として未完成な感じが庇護欲をそそるタイプの可愛さだと思う。


「……妖精?」

『うん? うん、妖精だよー。名前はルル!』


 妖精なのか。そうか。本人が妖精と言うなら多分そうなんだろうな。そう納得するしかない。

 変に否定して機嫌を損ねるのが怖いからな。


 妖精という存在は小さくて可愛らしい見た目に反し、強い魔法を生まれつき使える事が多い。

 魔法自体は珍しい物じゃない。人間も普通に使えるし、魔獣も『魔法を使う獣』だしな。

 それに人間も魔力を多く持っていて技術を鍛えれば、妖精と戦える程度の魔法は使える様になる。


 だから王宮魔導士なんかにとっては、妖精はそこまで怖い存在じゃない。とは聞く。

 ただ俺は魔力が少なく、魔法の師事を受けた事も無い。つまり機嫌を損ねるのは悪手だ。

 頑張れば魔法は誰でも使えるらしいけど、金が無いと学ぶ方法がな。


 特に俺の様に才能が無いと即断されるぐらい魔力が少ないと、自力で訓練もままならないし。

 昔はちょっと頑張った事も有ったんだけど。いや、うん、今そんな事は措いておこう。


「それよりもこっちか……」


 死屍累々になって転がっている魔獣達だ。 魔獣達に外傷は殆ど無い。

 俺がナイフで切りつけた傷が有るのは居るが、それも数体程度で軽傷。

 致命傷には程遠い傷だ。だがその程度の傷にも拘らず死んだ。更に無傷の魔獣も死んでいる。


「……どう考えてもあれが原因だよな」


 多分原因は俺の荷物が散乱する中に有る、ぱっと見は何の変哲もない短剣だ。

 いや、少々装飾が豪華に見えるので、お高い短剣なんだろう。

 宝石っぽい物も付いているしな。


 因みに荷運びの依頼品でも有る。厳重に梱包されていたが魔獣がズタズタにした。

 一体二体なら何とかする自信があったんだが、運悪く群れの移動にかち合ってしまったんだよな。

 隠れてやり過ごそうとしたが失敗。結果戦闘になって、その際に鞄の紐に爪が引っかかった。


 そして落ちた鞄の中に食い物が入っていたせいか、魔獣が荷物を散乱させて今に至る。


「ふっざけんなよ、あんな物が中身とか、最初に言えよ……!」


 思わず愚痴が漏れるが、この荷運びは『中身を問わない。見ない』という契約の依頼だ。

 なのでそんな依頼を受けた俺が悪い。そんな事は勿論解っている。

 そもそも病気がちな両親の薬の為、かなりの報酬額に釣られたという時点で完全な自業自得だ。


「クッソ、あのハゲ、どこまで知って持って来たんだコレ」


 だがそれでも愚痴ぐらい吐きたくなる。

 この依頼を持って来たのは傭兵組合の長で、昔ながらの知り合いだ。

 だからこそ怪しいと思いつつも、信用して引き受けた。


 その結果が目の前の惨状だ。こんな危ない物と知っていたら絶対引き受けなかった。

 何だよあの吐き気がする様な禍々しい気配は。どう考えても真面な物じゃねえだろ。


「げっ……」


 等と嘆いている間に、眼の前の惨状が更に悲惨な事になり始めた。

 短剣の傍の草木が急速に枯れ始め、木も数本ベギベギ音を立てて倒れた。

 見ると折れた木の中が腐っている。というか、現在進行形で朽ちて行っている。


 魔獣も腐り始めている様な。まて、これ、範囲が広がってないか?

 じわじわと、草木が枯れる様子が、俺の足元まで。


「っ!」

『ん? どこ行くのー?』


 反射的に距離を取り、暢気な声で妖精も付いて来る。

 お前は目の前の光景が見えてないのか。余りにも状況にそぐわない暢気な妖精に文句を言いたくなったが、ぐっとこらえて口を閉じる。

 そんな物は八つ当たりだし、何より『妖精』を怒らせるのはやっぱり怖い。


『んー?』


 たとえ可愛らしく小首を傾げていようと妖精は妖精。格上の存在という事を忘れてはいけない。

 とはいえどうするか。あんな訳の解らない物をどうすれば良い。


「そのまま放置……は、流石に、不味い、よな」


 近付くだけで動植物が朽ちて行くとか、まるで訳の解らない物を山中に放置。

 うん、確実に俺が罪に問われる事案だと思う。

 荷運びの依頼を受けただけ、何て言い訳が通じるか大分怪しい。


 あのハゲの立場も悪くなりそうだな。まあそれは別に良いが。


「それに放置して万が一人が通った時に寝覚めが悪い……が、どうすりゃ良いんだ」


 俺は何故あんな物を運んでいて無事だった。そうだ。俺はここまで無事だ。

 王都から遠く離れた秘境に近い山奥まで、特に害も無く来れたんだ。それは何故だ。


「……考えるまでも無いか。あの梱包、だよな」


 魔獣達がズタズタにした包み。短剣は布に包まれ、その中も更に厳重に梱包されていた。

 おそらくは、あの梱包が在ったおかげで俺は無事で、ここまで荷物を運べたんだと思う。

 あんな禍々しい気配も無かったしな。


 なら梱包し直せば……どうやって? 近付いたら死ぬぞ?

 解決方法は解ったが、その為の道具を取りに行く手段が無い。詰んでないかコレ。


「ん……枯れる範囲が止まった、か?」


 幸いは無限に範囲が広がる訳ではなく、一定範囲にしか効果が無い事か。

 今はそう見えるだけで、暫くしたら広がるかもしれないが。

 ともあれ今の所は、近づかなきゃ死ぬ心配は無さそうだ。


『ねえねえ、わたしまだ待たなきゃ駄目? お話まだ?』


 そこで妖精が袖を控えめに引いて訊ねて来た。

 そういえば『待ってくれ』と頼んだんだったか。

 目の前の解決案はすぐ出ないし、取りあえず妖精の話を聞いておいた方が良いか。


「悪い待たせた、俺に何か聞きたい事があるのかな?」


 見た目が幼児姿なせいで、口調が子供相手に話しかける感じになった。


 もしかしたら『子供扱いするな!』と怒るかも。

 一瞬そう思ったが、妖精はパァッと明るい顔を見せて口を開く。

 どうやらこの対応で良かったらしい。


『えっとね、わたしね、良い匂いがしたから飛んで来たの。だからね、とっても食べたいの』

「……良い匂い?」

『うんっ! そしたらね、あなたが居たの。だからね、食べて良い?』


 良い匂いがしたから俺の居た所まで来て、俺に食べて良いか許可を取っている。

 それはつまり、俺から良い匂いがして、俺を食べたいという事だろうか。

 それはご勘弁願いたいんだが。


 ぎゅるるるるじゃ無いんだよ。腹の音で返事の催促をしないでくれ。


『あなたの物じゃ無いの? あれ』

「うん?」


 だが、どうやら俺の受け取り方が違ったらしく、妖精は指をさして首を傾げる。


 そこに在るのは俺の荷物。

 魔獣が咥えて振り回したせいで、散乱した保存食が散らばっている。

 あの保存食から匂いがするのか。凄いな妖精の鼻。俺はこの距離じゃ解らないんだが。


「あー……食べたいなら別に食べて良いんだけどね」


 妖精の機嫌を損ねない様に、言葉を選んで答えようとした。


 保存食を与えて機嫌を取れるなら、俺としては否という気は無い。

 なので食べて良い、と答えるのは変わらないが、問題点として取りに行けないという現実が在る。

 そもそも短剣の近くに散乱しているからか、保存食も草木と同じ様に腐り始めているし。


『良いの⁉ わーい!』

「えっ、ちょっ」


 だが妖精はそれを『許可』と判断したらしく、保存食に突撃していった。

 目の前の光景に欠片の警戒も無く、見た目通り無邪気な幼児の如く。

 そんな妖精へ反射的に手を伸ばすが空を切る。


「ちっ!」


 思わず舌打ちが出て、妖精を引き戻す為に俺も突っ込むか一瞬悩んだ。

 アレが本当に妖精だとしても、あの惨状に突っ込んで無事で済むとは思えない。

 妖精は強いが、強いだけで無敵じゃない。死んだ妖精だって見た事が有る。


「ああくそっ……!」


 勿論見ず知らずの妖精を助ける義理は無い。

 けれど妖精の見た目が幼児なせいか、無邪気な様子で突っ込んで行くせいか。

 このまま見捨てるという選択肢に後味の悪い物を感じた。

 すぐに引き剝がせば助かるか? 解らないが急いで————。


『わーい! 食べるぞー!』

「なっ⁉」


 妖精の行動に、踏み込みかけた足を止めた。

 妖精が短剣から放たれる『禍々しい気配』を両手で掴んで持ち上げた事に驚いて。

 妖精は食料でも短剣でも無く、見えない気配を見て掴んでいる。


「え、ちょ、掴んだ⁉ あれ、いや、待って、アレ掴める物、なのか?」

『こーね、こーね、まるー!』


 余りにも理解不能な状況に驚いていると、妖精は掴んだ気配をそのまま捏ね捏ねと丸め始めた。出来上がったのは禍々しい気配の球体。いや、待って。気配の球体って何だ。

 自分で自分の認識に思わず突っ込むが、それ以外に表現し様が無いのも事実で困る。


『あ~むっ』

「……食べるって、そっちの事なのかよ」


 そして更に、その球体に齧りついた。ここで俺はもう、驚きを通り過ぎて何か落ち着いた。


「平気、なのか。妖精だから? いや、でも……」


 妖精の生態は解らない事も多いので判断に困る。だが見る限り特に苦しむ様子は無い。

 なら妖精はアレが平気なのか? いやそれとも、あの妖精だけが平気なのか?


『おいしい~!』


 小さな子供が甘い物を食べて、幸せそうに喜ぶ様にしか見えない。

 球体になっても未だ禍々しい気配にしか思えないが、一切気にする様子は無い。

 どちらの理由で問題無いのかは解らないが、取りあえずあの妖精が平気な事は事実か。


「……とはいえ、俺が近づくのは不味そう、だよな」


 妖精は平気そうだが、だからと言って近づく気は起きない。依然として嫌な気配がする。

 それを食う妖精か。まさかこの依頼、妖精にこれを食わせる為だった、何て事は無いだろうな。

 そもそも何なんだアレは。あんな禍々しくて危ない物、初めて見たんだが。


「……まさか、酔っぱらい共の噂話が本当だったとかじゃないだろうな」


 俺の様な日雇いの人間に、やばい荷物を運ばせるという噂。

 勿論酔っぱらいの戯言で良くある話だ。

 そんな噂話に『呪われた物』の荷運びという話がある。


 中身を教えず、本人にも決して探らない様に言い聞かせ、そして二度と帰って来ないと。

 何故なら運んだ先で呪われてしまい、秘境の奥で人知れず死んでしまうからだと。


「……受取先は存在しない、なんて話なら、流石に恨む所じゃ済まんぞ」


 いや、まだ解らない。目的地には辿り着いていないし、俺はまだ生きてる。なら確認が先だ。


『もぐもぐ、んっく。ん~♪』

「……とりあえず、暫く見守るしか無いか」


 妖精の邪魔をするのも若干怖いし、どの道俺には何も出来はしない。

 しかしご機嫌に食べ続けるな、あの妖精。うん? 若干フラフラしている。

 もしかして酔うのか。アレを食うと妖精は酔うのか。

 幼児が酔っぱらうのは……いや、妖精だから良いのか?


『はふ~、美味しかった~。まんぞく~♪』


 そして球体を食べ切った妖精は、言葉通り満足等にそうに告げ、コテンと転がった。


「っ、おい、大丈夫————かな、これは」


 反射的に駆け寄ろうとしたが、規則正しい寝息が聞こえた事で足を止める。

 どうやら寝てしまっただけらしい。実際に酒は飲んでいないが、食べて飲んで寝るという、幼児姿なのに中年オヤジの様だなと、自らが中年ながらそう思った。

 まあ、俺は酒に弱いから余り飲まないし、博打も煙草もやらないが。


「……嫌な気配が、完全に消えているな」


 あれだけ感じていた気配。

 それこそ胃を鷲掴みされたかと思う程の感覚を、今は全く感じない。

 それ所かむしろ、短剣から心地良い気配を感じる。これはどういう事だ。


 近づいてみても、やはり特に問題は無い。恐る恐る短剣を持つと普通に持てた。

 禍々しさが無ければ、ただの綺麗で豪奢な短剣だな。

 いや、むしろ何か、もっと良い方向の感覚を覚える様な。


 持っているだけで体が楽になる様な、不思議な感じがする。


「……考えられるとすれば、妖精があの嫌な気配の食べ切ったから、か?」


 見当違いな結論では無いだろう。ともあれ安全になったなら大助かりだ。

 あのままだと包み直す事も出来そうになかったしな。取り敢えず散らばった物を回収するか。

 鞄も腐敗の影響を受けているが、修繕して騙し騙しは使えそうだ。


 幸い修繕用の道具は服の中に有るので、取りあえず暫くは何とかなるだろう。

 後は……短剣の梱包か。


「完全に元通り、は流石に難しそうだが……やるだけやってみるか」


 普段は雑用仕事を主に受けているので、割と器用だという自負がある。

 開かれた梱包を確認し、適当に短剣を梱包し直す。

 最後に布で包み、しっかりと口を縛った。


 これで一見、元通りにはなったな。


「……これでどうにかならないだろうか」


 一応荷物自体は無事だし、何とかなると思いたいな。

 中を見るなという話ではあったが、自分の意思で見た訳では無いし。

 むしろ荷物を放置しない様に努めた事を評価して欲しい。


「……ここまで来てただ働きは、ちょっと困るしな」


 色々言い訳しているが、結局の所はこれが一番の理由だ。汚い大人な自覚は有る。


「ん? ああ、起きたのか」

『んっ、おきてる! 美味しかった! ありがと! にへへー!』


 どうやら梱包している間に、妖精は目を覚ましたらしい。

 だが未だご機嫌なままで、楽しそうに笑いながら俺の周囲を飛び回っている。

 やっぱり酔っている感じに見えるな。顔も赤いし。


「好意的、と見て良い、よな?」


 言葉は通じるが、山に住む妖精だからな。好意的に見えても、やはり少し警戒してしまう。

 だが妖精に攻撃して来る様子は無く、むしろ何故か俺に懐く様に背中に乗って来た。

 ちょっと重い。 出来ればご機嫌な状態のまま離れたいが……。


 取り敢えず妖精は好きにさせ、今度は鞄を軽く修繕して、散らばった荷物を鞄に詰める。


「ええと、俺はもう行くけど……妖精さんはどうするのかな」

『ん? んー……じゃあ一緒に行くー』

「え」


 何が『じゃあ』なのか解らないが、妖精がスッと鞄の中に入った。頭だけ出して。


『おやすみー……すー……すー……』

「えぇ……」


 そしてそのまま寝てしまう。え、待って、何で一緒に行くという結論に?


 人間に慣れていない妖精を人里に連れて行くと、騒動になる可能性が有る。

 出来れば別れたい。そう思うものの、無理に引き剥がして暴れられても怖い。

 まだ酔っ払いっぽいし。


「……起きるまではこのままで良いか。助けられた恩も有る訳だしな」


 あのままだと俺にはどうしようもなかった。

 出来た事と言えば、一旦場を放棄して組合に連絡を取る事だろう。

 そうなると依頼は失敗だし、その上どんな騒動になるかも解らなかった。


「その恩返しと思って、妖精の気が済むまでは付き合うか……」


 そう結論を出して鞄を背負い直し、方角を確認して歩き出した。

 これが妖精との長い付き合いになる出会いなどと、欠片も思わないままに。

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