死霊術師の魔工芸品~ネクロマンサーのクラフトワーク~
大黒天半太
エクゾスケルトン~外側の骸骨~【前編】
たとえ、未明まで
まるで、
もちろん、妖しく揺れているのは、睡眠不足のせいである。
辿り着いた城門では、相も変わらず若い門衛達は、一人を除いて
城内を進み、大広間のほぼ中央に片膝をついて、広間に繋がる中央階段の上の伯爵の居室の扉を見上げる。
「さて、今日の用件は何だ?」
小さく呟く声に、
『昨夜お越しのお客様がたが、
城館に居着いている召し使いの
主が絡めば断りにくい上に、主ほど直接的な要望では無さそうだ。
「困ったものだな」
少し間を置いて扉は開き、主に続いて、若い執事に案内された見馴れぬ服装の少年二人と少女二人が現れる。
「
「よく来た、
異世界からの召喚者、
「ご指名とあらば、このカチャトーリ・ディオグランデオスコーリタ、微力を尽くす所存でございます」
カチャトーリは、うんざりした気持を何とか立て直し、伯爵に向かって厳かに一礼する。
若い門衛達のように
「カズキです」
「ヤスユキです」
「ナオです」
「サワコです。
四人目のサワコだけが、自分の
「それ、言わないといけないの?」
三人目のナオが、きょとんとした顔で訊ねる。
「私達が何者なのかわからないと、
サワコの言葉に、ナオはなるほどと言う顔をしているが、ヤスユキは我関せずと涼しい顔で、カズキは苦虫を噛み潰したような顔をしている。
カズキは、自分達が王国に召喚された
確かに、自分達の情報だけ相手に先に知られるのはリスクではあるが、それは教えを乞う者の態度ではない。
何より、召喚されたばかりの
むしろ、知りたくないと、カチャトーリは思う。
「私、ナオの得た
ナオの
どの国の魔法師団でも欲しがる、戦術兵器級の人材だ。
「俺の
ヤスユキの、自分のスキルは大したことはないと言いたげな説明に、カチャトーリの背筋が凍る。
ナオとヤスユキの組み合わせは、『
十分な魔力が確保できるなら、時間をかければ、兵士全員が装備する大量の魔法の武器・防具が生産できる。魔法の武器・防具で武装した部隊、軍団を作れるのだ。
しかも、移動できるのだから、敵は逃げている烏合の衆を追跡しているつもりが、いつの間にか完全武装の集団に待ち伏せされていたと言う事態にもなりかねない。
こんな手持ちのカード、本来なら周到な計画で囲い込んで、外には情報が一切出ないようにすべきだろう。
これにサワコの『錬金術』で、オリジナリティの高い(敵に知られていない)強力なアイテムが新たに加われば、魔法軍事的な意味での周辺国とのバランスは、確実に崩壊する。
最後に、しぶしぶとカズキが口を開く。
「僕の
嫌な予感が四たび、カチャトーリを襲う。
そこで口を閉じろ。余計な補足や追加は要らない。
と、念ずるが、間に合わない。
「そして、一定以上の熟練度になったアイテム/魔道具は、その使い方、使用するのに必要な
その声と表情から、視線が
異世界からの
伯爵も気付いておらず、一瞬で気が重くなる。
「この際、私のことは後で解決することとして、先に進めましょう」
重大事を後回しにするのは、特に自分が関わることを放置するのは本意ではないが、この際、構っていられない。
「それで、私にお尋ねになりたいこととは、何ですか?」
カズキは、ヤスユキらと顔を見合わせる。お互いに頷き、意を決したように、カズキは話し始める。
「
そして、この国で一番の
故にお伺いします。
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