第7話 金剛石の散る終幕
夜という水晶の砂時計の上の空間から、ダイアモンドが絶え間なく降り注ぐような時間でした。1秒1秒が完璧に整った、甘美で荒淫で
部屋に入って冷徹な目に射抜かれて激しく唇を塞がれると、すぐに両手を縛られ頭の後ろで固定されました。その姿勢でワイシャツの胸を乱暴に晒され、両の乳首を強く捻じられるとあっという間に固く
勃起組織自体が意識を持っているように、制御不能になるのも、もはや毎回のことでしたが、この日は不思議な感覚がありました。皮膚に流れる汗でさえ性感になるほど触覚が非常に敏感で鮮明なのに、カラダ全体の印象は
いよいよ
両手の自由を奪われたまま、口にはその日穿かされた下着を詰め込まれ、生殖器はダイアモンドを飲み込んだまま激しく上下に跳ね返って
唇、舌、耳、尿道、肛門の粘膜を弄られていると、人間の体そのものが大きな筒なのだと感じていました。口から入ったものが食道、胃腸を通過し、肛門から出ることを考えれば、一本の筒状の管の周りに肉体がついているだけの
絶頂が来た時、それまでにない異物感と共に大量の分泌液が驚くほどの力で
その日、黒岩さんは初めて私の中に射精しました。それまで
その交歓が、黒岩さんと会った最後になりました。別れる時に、また3ヶ月後くらいに来ると口にし、彼も出張には来ていたのかもしれませんが、「黒岩さん来てるよ」と連絡をくれていた、オルフェの店主が
私にとって、最初に理想の相手に出会えたということは最高の幸運であり、最大の不幸でした。この街には「オルフェ」しかSM系の店がなかったため、黒岩さんと会えなくなった後は、SM系のゲイバーやサロンを探してそこに行くことで、彼との再会を期待しました。地方都市へ出かけるたびに、ゲイ雑誌で広告を出している店を訪ねたものです。当時は東京や大阪でさえSM的な営業店は数軒しかなく、密かに愛好する客が多く出入りしていましたし、中には私を気に入り愛玩してくれた人にも出会いました。悲しいのは、新しい誰かに
大阪にあったSM部屋の主人が、私を縛り上げ天井から吊るした時に、「一体誰に仕込まれたんや?」と聞いてきました。マスターは緩んだ太鼓腹の初老の風体でしたが、テクニックは素晴らしく、私は久しぶりに身震いする快楽を思い出しました。熟練の技巧というのでしょうか。豊富な経験に支えられた
商売としてSM行為場所を提供している場合、多くはその空間に入場料を取って客を入れ、客同士でプレイを楽しんでもらうスタイルのところがほとんどです。しかしながら、パートナーとなる客がいない場合や、店主が気に入った客の場合は、マスター自らが相手になることも少なくありません。行為が終わり放心していると、私の肩や胸を触りながら「ほんま、ええ感じに仕込まれたな」と言ったので、思い切って尋ねてみたのです。
実は私にSMを教えてくれた人と会えなくなり、それ以来何をしても満足できませんでした。今日もその人がいるかもと期待してここに来ました。と告げたところ、どんな男か、いつ頃の話かなどと詮索され、少ない情報を話したところ、「はぁ、きっとシロウやな。胸毛の濃い色男やったろ?昔ウチにも出張とかで定期的に来よった。東北の方の出身やったかな、でもここんところはさっぱり来とらんな。」と、それらしい男の情報に辿り着きました。店主の話をまとめると、シロウと名乗る男は自分の好みの男がいないとプレイはせず、帰ることがあったが、経験の少ない好みの男がいる時は、たいそう熱を入れて教え込んでいた。だがSMの店というのはその場限りのプレイが基本で、出張などの旅人にとっては、軽く虐めてあげる程度で終わるのは仕方ないことで、そこがS役の難しいところだ、という内容でした。黒岩さんがシロウなる人物と同じだとして時期を計算してみると、私と出会った頃からこの店には来なくなったようでした。
店主はこうも言いました。「SMは信頼関係がないと深い行為はできん。自分のしたいことだけをするSは本当のSやない。SはサービスのS、相手がして欲しいことを理解して、思う存分与えて、それでMが泣いて喜ぶことがSにとって最高の快感やから。またMも完全な受け身はあかん。どうされたら官能が開くのか、行為を通じてSをコントロールできるのが上等の目安。だからMはマネージメントのM。おまえさんはSが喜ぶことを本能で分かっとるやろ。」
黒岩さんとの
そうやって大量の脂汗を流して食事から戻り、透けるほど濡れたシャツの乳首を捩られながら、お願いします、ディルド外してください。もう我慢できません。と懇願し最大振動で
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