第5話 商売と探索者のせめぎ合い
第1日目の商売はうまく行った。
偶然にも、暴れ猿の襲撃を゙たった1人で防ぎ、討伐したことで探索者ランクが初心者のGランクから2段階上がってEランクに上がってしまった。
あまり早くランクアップしたくなかったなあと思う美湖だった。
レベルも上がって30になった。そのおかげで物のコピーが出来るようになって、自宅もコピー出来てこっちの世界でも自宅のベッドで寝ることが出来るようになった。
祖母達は元の日本にそのまま住んでいる。
あくまでもこっちの家はコピーなのである、
これでお風呂にも入れるし、水洗トイレも利用出来る。
それが1番ありがたかった。
今日の反省点はあまり高価なものは屋台では売れないということだった。なのでピーラーやスライサーは仕入れ値の2倍で売った。包丁は10倍の定価がついていたがぼったくりだったと美湖自身も思った。そこで百均ショップの出番である。これなら1本1500ドールで売れる。この街では鍛冶屋さんの手作りで1,000ドールで売られているのだ。あまり安く売っては個人の鍛冶屋さんの生活を圧迫してしまう。
日本で売られている野菜が好評だったので明日はリンゴやブドウの試食販売にしようと思った。この町で売っている果物は原種に近い不味いものが多い。果物に関しては仕入れ値の3倍でも売れるだろう。貴族には高級品種を10倍の値段でも売れそうな気がする。
実際には値引き交渉の時にいいところで手を打とう。
と思っていたら商業ギルドのクエストでバナナを探していた。これこそ約15倍の値段が報酬になっていた。どうやら貴族の依頼らしかった。その他珍しい果物を探しているらしい。
翌日商業ギルドにバナナを持って行く。試食用に1房提供した。1㎏当たり2万ドールで売れた。仕入れ値は約千円。20倍の値段だった。その他にブドウのシャインマスカットが同じくらいの値段だった。こっちは仕入れ値も高いのでさほどぼったくりでもない。
何でも今度のパーティーでゲストを驚かせたいということらしいのでパイナップルとか大粒の日本産イチゴも大量に購入してもらえた。異世界の御貴族様最高!!
一方屋台ではりんごの試食販売で子供にはうさちゃんを作って上げた。作り方も公開実演だ。
その一方でタコさんウインナーの実演販売。ゴマで目を入れてあげるとタコを見たことがなくても「可愛い!」と親子共々感激して試食するとまたまた大興奮。結局ウインナーソーセージと百均の包丁と果物ナイフとフライパンがバカ売れしたのだった。
庶民にはリンゴは高過ぎたかな?次の参考にしよう。
ところで日本からの野菜や果物、肉類をこっちの世界に持ち込んで病害虫や病気を入れてしまうのではないかと心配になりそうだが、生き物を入れれない機能の付いてあるマジックバッグや亜空間収納に1度入れると病原菌も病害虫も持ち込むことは無いのだそうだ。
なので仕入れたものは美湖の服のポケットの収納空間に入ってきて、そこから取り出すようになっているのである。
自宅に帰る前に探索者ギルドに寄ってみた。
暴れ猿が街に入ってきた原因が判ったかどうか気になったからだ。
この街には5つのダンジョンが有る。ダンジョンにも人気の違いがある。あまり良いドロップ品が無いダンジョンには入る探索者も少なく、ダンジョン内で魔物が増えて外にあふれて来たものと断定されたらしい。
なのでほとんど見向きもされていないダンジョンに入って沢山の魔物を討伐した者に多額の報奨金が与えられることになった。
それでも引き受け手がないらしく美湖に引き受けて欲しいと懇願された。
「ちょっとした条件を聞いて下さったらお引き受けいたします」
「どんな条件ですか?」
「解体料を無料にしていただいて、肉と骨をわたしの物にして下さったらお引き受けします」
「そんなことで良いのですか?【ハイエナマタギ】のあの猿肉と骨が欲しいなんて!」
「はい。でも報奨金はしっかり頂きますけれどね」
「当然です。ではそれでお願いします」
「はいあ、そうだ明日は屋台をお休みにするから立て看板を作ってたてかけておかなければ」
「ああ、それなら探索者ギルドにお任せ下さい。それくらいさせていただきます」
「いいんですか?とっても助かります」
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