僕の喉には魚の骨がある
日間田葉(ひまだ よう)
◆ ◆ ◆
僕の喉に魚の骨が刺さったのは小学二年生の時のことだ。
給食に出ていた鮭の焼いたのを食べたら喉に骨が刺さったのだ。
僕は痛くて苦しくて喉に骨が刺さったと言ったらみんなは骨なんてないといって信じてくれなかった。
それでも担任のみどり先生はコッペパンを食べなさい、牛乳を飲んでみなさいと僕を心配してくれた。
僕は言われた通りにしてみたけれど小さい骨は刺さったまま取れなかった。
ずっと喉が変な感じなので病院にいったけどお医者さんからはそのうち取れるでしょうと言われ、お母さんもご飯を食べていたら知らないうちに取れるわよと慰めてくれた。
担任のみどり先生にもその話をしたら痛かったらすぐに言うのよと心配そうな顔をされたのが僕はちょっと嬉しかった。
三学期の終わりになってみどり先生が学校をやめる事になった。臨時で来ていた先生だったので任期が終わって何処かにいくらしい。
その話を聞いて僕はとても悲しかった。本当は泣きたかったんだけど男の子の僕が泣くのは恥ずかしいから我慢した。
みんなはそれぞれにお別れの言葉や感謝の言葉を言っていた。
僕の番になったけど、僕は何も言えなかった。本当はたくさんありがとうと言いたかったけど、僕は何も言えなかった。
それはきっと僕の喉に魚の骨が刺さっているから。
そのあと僕は何か悲しい事があるたびに喉に魚の骨が刺さるのだ。
僕の喉には魚の骨がある 日間田葉(ひまだ よう) @himadayo
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