現実(リアル)でネクロマンサーはキツいって!!
蝦蟇
第1話新たな開拓者
ほとんどの方ははじめまして、作者の蝦蟇(ガマガエル)と申します。こちらの作品ですがありがたいことに毎日コメントを頂いておりますが現状あまり返信をしていません。理由は様々ありますがコメントにつきましてはできる限りすべて目を通しています。返信の基準としてはあまりにもひどい誤字や話の内容についてのミスがメインとなっています。ご不便お掛けしますが申し訳ございません。
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「よし!ここが開拓事務所か。」
ある日いきなり世界中にダンジョンが現れてから早300年。初めはその危険性から各国の軍のみがダンジョンに潜っていたが軍で対処しきれなかった国で起こった《溢れ》によりモンスターが地上に溢れだすと各国は軍での対処には限界があると判断、結果国連で新しい組織を発足その組織に入った者達は《開拓者》と呼ばれることになった。世の中はダンジョンに潜る開拓者によって守られていた。
そんなある日、開拓者達が登録をし、任務を受け、拠点とする「開拓事務所」に開拓者になれる十八歳になったばかりの男の子が現れた。
「えーっと登録は…この紙を取れば良いんだ。」
開拓事務所に入った男の子は壁に書いてあった案内通りに番号が書いてある紙を取ると椅子に座り番号が呼ばれるのを待っていた。
しばらくボーッと番号が呼ばれるのを待っていると
「三十八番でお待ちの方は二番窓口までお越しください。」
と男の子が持った番号のアナウンスが入った。
「緊張してきた~。」
男の子が受付に行くと受付嬢が要件を聞いてきた。
「本日は開拓者への登録でよろしいでしょうか?」
「は、はい!」
「分かりました。では名前と年齢を教えて下さい。」
「はい!
「田中 彰悟君ですね。年齢は十八歳。高校生ですか?」
「はい。」
「では【高校生開拓者許可証】を見せてください。」
「どうぞ!」
受付嬢に言われ彰悟が渡したのは【高校生開拓者許可証】と呼ばれるもので死ぬこともある開拓者に高校生がなるために現代の必須科目である【ダンジョン学科】を納めたことを証明するものである。
「…はい、確認が終わりました。ではこちら【職業の実】です。目の前で食べてもらいます。」
「分かりました。」
(これが職業の実!)
彰悟が受付嬢から渡されたのはダンジョンで取られるリンゴのような見た目をした果実である【職業の実】。これを食べることで人間はモンスターと戦う力を得ることが出来るのであった。
シャクシャクシャク。
受付嬢に言われた通りに彰悟が【職業の実】を食べると頭の中に声が聞こえてきた。
《死霊使い《ネクロマンサー》になりました。》
(え!?ネ、ネクロマンサー?魔法使いとかじゃなくて?)
ネクロマンサーという職業に彰悟が驚いているのをよそに受付嬢が
「では次に【スキルの実】を食べて下さい。」
と今度はみかんのような実を彰悟に渡してきた。
「は、はい。」
パクパクパク
みかんのような【スキルの実】を食べ終わるとまた頭の中で声が聞こえた。
《スキル:
(召喚ってネクロマンサーってことはゾンビとかだったら嫌だな。)
彰悟が聞こえた内容に恐々としていると受付嬢が
「では開拓事務所の決まりで職業とスキルを申告してもらいます。」
と彰悟に言いながら羊皮紙のような紙と羽ペンを出した。
「この紙は《記録の紙》といって書いた内容を半永久的に記録してくれる紙です。この羽ペンは《真実のペン》という本当の事しか書くことが出来ない物です。」
こうして彰悟は《真実のペン》を使い自身の職業とスキルを《記録の紙》へと記録した。
「職業がネクロマンサー、スキルが召喚ですね。了解しました。では次に【鑑定】をしていただきますのでこの《記録の紙》をもって二階へ行ってください。」
「分かりました。」
受付嬢に言われ通りに二階へ行くと『鑑定室はこちら→』と書かれた看板があったのでその案内通りに進むとまた受付がありそこに《記録の紙》を提出すると
「少々お待ちください。」
と言われた。
(ネクロマンサーか、聞いたこと無いけど珍しい職業なのかな?)
彰悟は鑑定を待っている間にスマホでネクロマンサーについて調べ出した。
(え~なになに、「ネクロマンサーとは死霊使いの事を指し魔法系の職業である。召喚師同様最初のスキルは確定で《召喚》であり召喚できるのは【スケルトンやゾンビ、ゴーストなどの《死霊タイプ》】、【死食い鳥やオルトロス、疫病ネズミなどの《悪獣タイプ》】、【寄生死虫や操獣きのこ、寄生トレントなどの《寄生タイプ》】、の三種類に別れる。」ね、怖いけど商人とか鑑定士とかの非戦闘職じゃなくて良かった。)
開拓者になりたかった彰悟は戦闘職になれた事に安心していると受付に呼ばれ指定された部屋に入った。
「失礼します。」
「はいどうぞ。」
中に入るとおじいちゃんが中におり、彰悟を見るとにっこりと笑った。
「これが君の《記録の紙》だね。…田中君だね。じゃあ今から君を鑑定させてもらうよ。何を鑑定するかは知っているね?」
「はい!僕の体力・攻撃力・素早さ・魔力を計るんですよね。」
「あぁ。もちろんその時の疲労度によって左右されるし体力だって首を切られれば一瞬で死んでしまうからあくまで目安なんだけどね。」
おじさんはそう言うとじっと彰悟を見つめだした。
「…オッケー。分かったよ。彰悟君は体力:10・攻撃力:6・素早さ:4・魔力:13といった所だね。」
「それって高いんですか?低いんですか?」
「ん~。ネクロマンサー自体珍しいから何とも言えないが魔法系の職業としては普通だね。」
「そうですか。」
普通と言われ少しがっかりした彰悟だったがそんなものだと思い直しお礼を言うと鑑定室を後にした。
(さっきの続き見よっと。)
帰りの電車に乗り込むとさっきの記事をまた読みだした。
(ここからか「先ほど述べた三種類の中の一体が召喚されるが【死霊タイプ】のゾンビは『臭い・汚い・気持ち悪い』の3Kのせいで人気がない。またネクロマンサーの召喚するモンスターはダンジョンのモンスターと同じく魔力で作られているのだがイメージが悪いため人気がない職業である。」ね。てことは一人で開拓するしかないのか~。それはキツいな。)
ネクロマンサーの大変さに頭を抱える彰悟だった。
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ダンジョンアイテム一覧
《職業の実》
人間がダンジョンで戦うために必要な職業を手に入れる為に食べる必要がある実。開拓者になるにはこの実を食べるのが義務付けられている。
見た目はりんごのよう。
《スキルの実》
人間がダンジョンで戦うために必要なスキルを手に入れる為に食べる必要がある実。開拓者になるにはこの実を食べるのが義務付けられている。
見た目はみかんのよう。
《真実のペン》
ダンジョンのアイテムであり真実しか書くことが出来ない。現代では犯罪の調査や開拓者への登録に利用されている。
《記録の紙》
ダンジョンのアイテムであり書かれたことは消える事がない。開拓事務所では登録した開拓者をこの紙で管理している。
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