想い出の満州

@burie758

第1話 はじめに

親父が、Nさんからもらった「満州」での出来事、その後の「抑留」を2008年(平成20年)4月に「想い出の満州」として自費出版として100部発刊したが、すでに原本なく原本の代わりに、息子の私が、WEBを使い記録として残しておくこととした。


祖父の代より幾度か試みた

大陸侵攻の夢

伸びようとする者たの宿命と云う

資本主義の生む悲劇と云う

戦いは不可避と云う

しかし果たしてそうであろうか

正義と人道の理想は

ただ一つであるものを

戦うものは互いに正義と平和の旗を掲げる

そこに数知れぬ人の命が

むなしく消え おびただしい血潮が

草を 土を染めて流れる!

歴史の多くは是によって変えられた

だから私達は考えよう

再びこの禍を起こさぬように

若き純血を取り立てたものは何か

私もその1人

またと帰らぬ青春を

満蒙の草原に惜しみなく捨て

死を見つめつつ

いささかの悔いを感じなかった私を

今静かに別人のように省みる


大陸の打ち立てた

五族協和の砂上の塔よ

お前はシャボン玉のように

膨れに膨れ五色の色さえ輝かしたのに

一瞬にして空に消え

そして私達は

総決算の責にを負う

針の山を登る地獄の人の様に

生と死の接戦を よろめき倒れながら

歩き続けた五カ年の月日

私達は何をしたと云うのかと叫びつつ

暗黒の中に仄かに見ゆる

「生」と云う一点を見つめつつ

そしてそこに 無理にも祖国再建を描きつつ

友と互いに生ある事を確かめあって

歩み続けた抑留の途

大いなる歴史の流れの

一コマであるけれど

身をもって体験した

私の青春の記録は

一部の人には価値あるものと信じつつ

激しく生活の戦いの中で

辿々しく書き続ける


書く時間と才能がないため、最も簡単な「短歌」の形式

をとった、従って理解し難いものと思う。

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