第20話:罰(その12)「身に纏う恥辱、性奴隷のアクセサリー」
ムーンベリクの王女が寝室に入ると、サマルティアの王子が冷たい笑みを浮かべながら、手の中で小さな箱を弄んでいた。その仕草に、彼女の胸に不安が過ぎる。
「何を考えているのですか……。」
王女が震える声で尋ねると、王子は無造作に箱を開けた。中には銀と黒で装飾された首輪のようなデザインのアクセサリーが入っていた。その中央には、小さな宝石が不気味に輝いていた。
「これだよ。」
王子はアクセサリーを取り出し、手のひらで見せながら冷たく言った。
「お前にこれをつけてもらう。これでお前は僕のものだと、どこに行っても示せるだろう。」
王女の目に驚愕の色が浮かび、彼女は一歩後ずさった。
「……そんなものを、私はつけられません……!」
彼女の声は震えていたが、拒絶の意志を込めていた。しかし、王子はその抗議を冷笑で一蹴する。
「つけられない?それは僕に逆らうという意味か?」
彼は机の上に置かれた水晶玉に手を伸ばした。その中には、彼女がローランシアの王子だと思い込んでいた夜の情景が鮮明に映っている。
「これを公開してほしいか?」
その言葉に、王女の抵抗は崩れ去り、震える手で顔を覆った。
「……どうか……お許しください……。」
王子は満足げに微笑むと、手にした首輪をゆっくりと掲げた。
「お前はこの首輪が何か分かるか?」
王女は息を呑んだ。その装飾、形状……間違いない。
それは、かつてムーンベリク王家が敵国との戦で敗れた際、敗北した王族の姫たちに着けられた屈辱の証だった。
戦勝国の王族が、自分の所有物であることを示すために彼女たちに身に着けさせた、忌まわしい象徴。
王女は幼い頃、この話を歴史書で読んだことがあった。
戦で敗れたムーンベリクの王族の姫たちが、敵国の王族の手によって家畜のように扱われ、その首に屈辱の首輪をつけられていったことを。
そして、その姿を見たムーンベリクの民がどれほど嘆き、無念に震えたかを。
「私は、ムーンベリク王族として、この屈辱を二度と繰り返させはしない。」
幼いながらに、そう心に誓った。
自分が王族である限り、家族も、国民も、決して同じ運命を辿らせはしないと――。
なのに、今、その屈辱が自分自身に降りかかろうとしている。
王女は震える手を首元に当てた。
「……いや……いやです……こんなもの……っ!」
王女は頭を振って拒絶するが、王子は冷笑を浮かべながら首を傾げた。
「お前が選べる立場か?」
王子は彼女の前に立ち、静かに、しかし確実に首輪を差し出した。
「お前は僕のものだ。その証を身につけるのは当然だろう?」
王女の視線が、首輪の中央で不気味に輝く小さな宝石に吸い寄せられる。
黒く艶やかなその宝石は、まるで王女の運命を囚えようとするかのように鈍く光を帯びていた。
――これは、ただの飾りではない。
宝石に対応する魔法の合言葉が設定されており、それを唱えると宝石が振動し、鈍く発光する仕組みとなっていた。
そして、この宝石が埋め込まれた首輪をつけられた者は、
『宝石が振動し、光を放った時、どんな状況であっても、何をしていても、その場を離れ主人の元へと駆けつけなければならない。』
それが、征服者たちによって定められたルールだった。
王女の頭に、歴史書に書かれていた一節が蘇る。
「その宝石が輝いたとき、彼女たちはどこにいようと、主人のもとへと馳せ参じ、欲望を満たす道具として振る舞わなければならなかった。
もし逆らえば、彼女たちの身には、目を覆いたくなるような罰が与えられたという。」
喉がひゅっと縮こまり、冷たい恐怖が王女の背を駆け上る。
そんな呪われたものを、王子は今、自分に着けようとしている。
「……そんな……。」
言葉が震え、涙がこぼれる。
王子は冷たく笑いながら、その宝石に向かって小声で言葉を発する。
瞬間、黒い宝石が鈍く光を放ち、微かな振動を発する。
それだけで、王女の胸が締め付けられるような感覚に襲われた。
――今、自分は逃げられないのだ、と。
王子は微笑を浮かべたまま、低く囁く。
「お前がどこにいようと、誰と何をしていようと、僕が呼べばお前は駆けつける。そして、僕に仕えるんだ。」
その言葉が、まるで鎖のように王女の心に絡みつく。
彼の気まぐれ一つで、王女のすべてが支配されるのだと、改めて理解させられた。
王女は震える唇を噛みしめた。
抵抗しても無駄だとわかっている。
だが、それでも、この首輪だけはつけたくなかった。
苦悩の末、王女は静かに目を閉じ、震える声で答えた。
「……わかりました……。」
王子は満足げに微笑みながら、彼女の首にその屈辱の証を装着した。
カチリ
冷たい金属音が響く。
それが、自分が完全に拘束された合図だった。
王女は首元に触れ、震える指先でそれを確かめた。
しっかりと装着された首輪は、肌に馴染むことなく、異物感と圧迫感を与え続ける。
そして――
チリッ
突然、首元の宝石が淡く光を放つ。
わずかに振動するその感触が、王女の皮膚にじんわりと伝わった。
「っ……!」
王女の体がびくりと震える。
それは、歴史書に記されていた魔法の発動を意味していた。
彼女の中で恐怖と屈辱が入り混じる。
この合図が意味することを、王女は知っていた。
それは、どのような状況であっても、所有者のもとへ赴き、奉仕しなければならないということ。
「……っ……。」
唇を噛み締め、目を伏せる。
王子は静かに椅子に腰掛け、王女に向かって言葉にならない言葉をつぶやく。
チリッ……チリチリ……
繰り返される振動。
それはまるで、王女を急かすかのような、催促の合図だった。
「……ふっ……ぅ……。」
王女の喉から、抑えた声が漏れる。
屈辱に震える身体を無理やり動かし、ゆっくりと王子の前に跪く。
静かな室内に、彼女の膝が床につく音が微かに響く。
王子の視線を感じる。
冷たく、支配する者の視線。
王女は震える指で王子の衣の裾にそっと触れた。
「……王子様……。」
絞り出すように、小さな声で呼びかける。
拒絶することはできない。
この首輪をつけた瞬間から、それは許されない運命となったのだから。
(私は……私は……。)
何度も心の中で否定したい衝動が駆け巡る。
けれど、それを押し殺しながら、王女は震える手を進めていく。
す……る……
布が擦れる音。
王女の視界に広がるのは、王子の無機質な視線と、自らの奉仕を待つ男の姿だった。
「……っ……。」
喉の奥が、屈辱と恐怖で締め付けられる。
彼女の頬がかすかに紅潮する。
恥辱の熱が、体の奥から湧き上がってくる。
それでも、彼女は自らの唇を静かに開いた。
ぬる……っ……
口内に広がる温もり。
王子は満足げに息を吐く。
「……よくやっているじゃないか。」
彼の言葉が、王女の心をさらに深く抉る。
王子の指が、彼女の髪をゆっくりとなぞる。
その仕草は優雅で、まるで彼の所有物を愛でるかのようだった。
くち……ぢゅ……
王女は声を押し殺し、ただ無心で奉仕を続ける。
熱が喉の奥を満たし、涙がじわりと滲む。
(こんなの……耐えられない……。)
けれど、逃げることはできない。
彼女の首元には、まだ淡く輝く宝石が光を宿していた。
そして、王子の指が再び髪を撫でたとき――
「……いいだろう、だが、まだ終わりではない。」
王女の喉がひゅっと鳴る。
息を整えようとするが、身体が震えてうまくいかない。
王子はそんな彼女を見下ろし、無造作に言い放った。
「口だけで満足できると思うなよ。」
王女は身を強張らせる。
嫌な予感がする。
その予感は、次の瞬間、確信へと変わった。
「服をはだけさせろ。」
心臓が強く跳ねる。
「……そ、そんな……。」
王女は震えながら首を横に振る。
けれど、王子は冷たく微笑んだだけだった。
「拒むのか?」
静かに、しかし鋭く響く言葉。
その言葉とともに、王女の首元の宝石が僅かに光を帯びる。
チリ……チリチリ……
あの振動。
それが意味することを、王女はすでに知っている。
それは服従を強いる合図であり、逆らえばどんな罰が待っているか分からない。
「……っ……。」
震える指が、胸元の衣に触れる。
まるで氷に触れたかのように、指先の感覚が曖昧になる。
心臓が痛いほどに脈打つ。
何度も「こんなこと、できない」と叫びたくなるが――
ス……
布がわずかに滑り落ち、肩が露になる。
肌に冷たい空気が触れる感触が、強烈な羞恥を呼び起こす。
王子の指が、肩口から鎖骨をなぞる。
その仕草に、王女の背筋が震えた。
「……ふっ……。」
くすぐったいような、違和感のある感触。
そして、次の瞬間――
むに……っ
王女は息を詰まらせた。
「っ……!」
何かが、自分のやわらかい部分を押し包む感触。
王子の指が、ゆっくりと彼女の慎ましい膨らみを押し、指先が蠢く。
「……やはり、いい女だな。」
王女の顔が羞恥に染まる。
頭が真っ白になりそうになるのを必死に堪えた。
「……そんな……やめて……。」
震える声で懇願するが、王子の手は止まらない。
むしろ、王女が声を漏らしたことで、さらに冷酷な笑みを浮かべる。
「喜んでいるのか?」
「……っ……。」
違う――否定したいのに、声が出ない。
否定の言葉を探そうとするのに、頭がうまく働かない。
王子の指が、じっくりと肌を這う。
(やめて……っ。)
そう願うのに、体は敏感に反応してしまう。
耐えようとするほどに、王女の心は追い詰められた。
「お前は、どこまで僕を楽しませてくれるのかな?」
その言葉が、支配の鎖として絡みつく。
王女は、涙をこぼしながら、それでも抗うことができなかった。
びくっ……
彼の指がある一点を捉えた瞬間、王女の体が反射的に跳ねる。
それを王子は見逃さなかった。
「……へえ、こうされるのが弱いのか?」
「っ……ちが……っ……!」
声が震え、視界がにじむ。
王女は自分の反応に絶望しながらも、もう何もできなかった。
王子の手が、まるで弄ぶように王女の肌をなぞる。
そのたびに、王女の体は小さく震えた。
「……お前は本当にいい女だな。」
王子の低い声が耳元で囁かれ、王女の心を締め付ける。
その言葉に、彼女の羞恥と屈辱がさらに深くなっていく。
(こんなの……やめて……。)
王女はそう願うのに、体は敏感に反応してしまう。
王子の指がわずかに動くたび、奥底に眠っていた何かがじわじわと熱を持ちはじめる。
(いや……こんなの……っ。)
王女は唇を噛みしめ、必死に耐えようとした。
しかし、首元の宝石が鈍く光を放ち、微細な振動を伝えるたびに、王女の意識は次第に薄れていくようだった。
「……ほら、お前も感じているだろう?」
王子の声が、自分の思考を支配していく。
否定しなければならない。
そんなはずはないと叫びたかった。
だけど――
王子の執拗な愛撫により、王女の身体は限界まで追い詰められていた。
必死に堪えようとする。
これは違う、こんなの認められない――そう思い込もうとするのに、抗えば抗うほど、熱は増していった。
(いや……違う……こんなの……!)
歯を食いしばり、声を押し殺そうとする。
けれど、その努力は次の瞬間、脆くも崩れ去った。
「っ……あ……っ……!」
声が零れ落ちた瞬間、王女の心は大きく揺らぐ。
それは、最後まで否定しようとしていた自分自身への裏切りの証だった。
(違う……違う……!)
必死にそう思うのに、体は王子の支配から逃れられない。
自分の意思とは裏腹に、波のように広がる熱が、徐々に彼女の全身を支配していく。
王子の手がさらに優しく動く。
「素直になれよ。」
王子の声が、まるで呪いのように王女の意識に染み込んでいく。
「……や……ぁ……っ……。」
もう何も考えられない。
思考が真っ白になり、羞恥も屈辱も、すべてが混ざり合って消えていくような感覚。
そして――
王女の体が大きく跳ねた。
(っ……!)
自分の中で、何かが弾けた。
目の前が白く霞む。
胸の奥からせり上がる波が、王女の全身を駆け巡る。
「……っ、あぁぁ……っ……ぁ……っ、はぁぁ……っ……!」
震える声が喉の奥から絞り出される。
熱が体の奥から溢れ出し、耐えようとしても、押し寄せる波に飲み込まれていく。
「……やっ……ぁ、ふぅ……っ、んぁぁ……っ……!」
全身が痙攣するように震え、甘く切ない声が止まらない。
最後の抵抗も、羞恥も、すべてが崩れ去る中で――
王女は絶頂の余韻に呑み込まれていった。
そして、その直後――
どくっ、どくっ、どくどくっ……!
王子の身体がびくりと震える。
指が僅かに強張り、王女の頭を軽く押さえつけるように添えられる。
次の瞬間、熱が彼女の口内に勢いよく押し寄せた。
溢れるそれは容赦なく彼女の口内を満たし、喉の奥へと押し寄せてくる。
「……っ……!」
王女の瞳が驚愕に揺れる。
逃げたかった。
けれど、王子の手がそれを許さない。
喉の奥に流れ込む感触に、王女の体が震えた。
反射的に吐き出そうとする意志を、羞恥と恐怖が押し止める。
(……のまなきゃ……)
飲み込むしか、選択肢はなかった。
喉がひくりと動くたびに、王女の心はさらに深い絶望に沈んでいく。
全てが収まると、王子は満足げに息を吐いた。
「……よくできたな。」
その言葉が、王女の心を鋭く貫く。
羞恥と屈辱にまみれたまま、王女は涙を堪えながら静かに頭を下げた。
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