第18話:罰(その10)「屈辱の視線に晒される夜」
宮廷の広間では、各国の貴族や王族たちが優雅に談笑を交わしていた。豪華な装飾が施されたその場で、サマルティアの王子とムーンベリクの王女も一際目立つ位置に座っていた。
王子は、わざとらしいほどに王女の肩に手を置き、さらにもう片方の手を彼女の腰に回した。その仕草は、夫婦の親密さをアピールするには不自然なくらいで、周囲の視線を集めた。
ムーンベリクの王女はその触れ方に不快感を覚え、そっと身を引こうとしたが、王子の手が彼女を逃がさなかった。
「……どうしてこんなことを……。」
彼女が小声で抗議すると、王子は耳元で冷たく囁いた。
「お前が僕のものであることを、皆に示してやるだけだ。」
その言葉に、王女の顔が強ばり、羞恥と屈辱で赤く染まった。
王子はさらに周囲にアピールするかのように、王女の肩を優しく撫でながら、満足げに笑みを浮かべた。
「皆さん、妻がこれほど従順だと、夫としては安心できますよね。」
その言葉に周囲からは軽い笑い声が上がるが、王女の心は羞恥で締め付けられるようだった。
彼女は耐えきれず、震える声で言った。
「お願いです……やめてください……。」
その言葉に、王子の表情が一変した。冷たい笑みを浮かべながら、声を低くして言い放つ。
「妻が夫に触れられるのを拒むとは、不敬だと思わないのか?」
王女の顔がさらに青ざめる中、王子は侮辱の言葉を続けた。
「それとも、浮気でもしているのか?だから僕に触れられるのが嫌なんだろう?」
その言葉に、周囲の貴族たちが微妙な空気に包まれた。軽い笑い声の裏には、興味深げな視線が隠されていた。
王女は必死に羞恥を堪えながら、俯いて答えを絞り出した。
「そんなことはありません……。」
「ならば、僕に従え。」
王子はさらに彼女の腰を引き寄せ、周囲に向かって笑みを浮かべた。
「皆さんも聞いただろう?妻は何もやましいことがないそうだ。」
その言葉に、王女の心はさらに深い屈辱に沈んでいった。
宴が終わり、二人きりになった寝室で、王女は涙を浮かべながら声を震わせた。
「どうして、あんなことを……。」
王子は冷酷な笑みを浮かべながら、無造作に椅子に腰掛けた。
「どうして?お前が僕に逆らわないようにだ。それに、お前の反応が面白かった。」
王女はその言葉に胸を押しつぶされるような痛みを感じ、涙が止まらなかった。
「私は……もう生きている価値などない……。」
彼女の小さな声が部屋に響く中、王子は冷たい笑みを浮かべながら部屋を後にした。
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ムーンベリクの王女は、サマルティアの王子の命令で特別に仕立てられたドレスを手渡された。それは、宮廷では見たこともないほど露出の多いもので、肩や背中はほとんど露わになり、スカートは短く足が強調されるデザインだった。
王女はその衣装を目にした瞬間、顔を真っ赤にして声を震わせた。
「……こんな服、着られません……!」
しかし、王子は冷たく笑いながら答えた。
「何を言っている?お前は僕の妻だ。僕の妻が美しいことを、宮廷の皆に知らしめるのは当然だろう。」
その冷酷な言葉に、王女は何も言い返せず、仕方なくその衣装を身につけた。鏡に映る自分の姿に羞恥で顔を覆いたくなる気持ちを必死に堪えながら、彼女は宮廷の広間へと向かった。
宮廷の広間では、すでに多くの貴族たちが集まっており、談笑していた。彼女が入室すると、その場の全員の視線が一斉に彼女に向けられた。驚きの声や囁きがあちこちから聞こえてくる。
「これは驚いた……。」
「なんて大胆な衣装だ……。」
王女は顔を伏せて歩きたかったが、王子が彼女の手を取り、無理やりその場の中心に連れて行った。
「どうだ、皆。僕の妻は美しいだろう?」
その声に、周囲からは賞賛の声と笑いが混じり合った。しかし、その目線は彼女の身体を舐め回すような侮辱的なものばかりだった。
王子はさらに笑みを浮かべながら、侮辱的な言葉を口にした。
「実はな、彼女自身がこういう服を着たがっていたんだ。人前で肌を見せるのが好きらしい。」
その言葉に、周囲の笑い声がさらに大きくなった。王女は羞恥で顔を真っ赤にしながら俯いたが、王子はその様子を見逃さず、さらに追い打ちをかけた。
「ほら、顔を上げろ。皆にもっとよく見てもらえ。」
王女は涙を堪えながら、命令に従い顔を上げた。その瞳には屈辱と絶望が滲んでいた。
その夜、王女は自室に戻り、衣装を脱ぐ手が震えていた。鏡に映る自分の姿に目を背けながら、彼女は涙を流した。
「私は……どうしてこんな目に……。」
その声は部屋の中に虚しく響き渡り、彼女の心を深い絶望へと沈めていった。
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