第3話

長い髪を一つに纏(まと)め、上から金髪ショートの鬘を被り、最近のお気に入り、ちょび髭を装着。



お兄ちゃんの男物の服を拝借して鏡でチェック。




「うん、バッチシ! 男に見える」




これはお兄ちゃん達からの条件。



一人で外出するときは “絶対に男装すること”


女の子は危ないからね。




―――…

――――…




スーパーで醤油をゲットしたあたしは気分が良く、男装していることなど忘れて、スキップしながら家路についた。



普段ならすんなり家に着いているはずだけど、この日はいつもと違った。



家の近所の公園の前を通り過ぎようとしたところ。




ドカッ

バキッ

ドコッ




そういう類の音と、たくさんの怒声が聞こえてきたのだ。

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