第18話

「真理亜、顔、真っ赤。良かった、ちゃんと俺にもドキドキしてくれんじゃん」



「えっ、違う!これは……春馬が……」 


 

ーーーーそこまで言った私の言葉を春馬が遮った。



鏡越しに私達が映っている。


春馬は茶髪の後頭部しか見えなくて、私の唇と、春馬の唇が重なっていることに、少し遅れて感触で気づく。



ゆっくり唇が離されて、私は言葉ごと春馬に持っていかれたかのように、一言も発することができなかった。


私は視線を揺らしながら、ただ春馬を見つめていた。




「俺さ、真理亜が、好きだよ。俺と真理亜って、真理亜の言うドキドキする恋とは違うかもだけど。俺は真理亜といたら、ほっとしてさ居心地いいんだ」




とくん、と心臓が跳ねる。



いままで気づいてなかったコトを暴かれたような、奥の見えないカーテンをそっと捲るような、はがゆいドキドキ感だった。

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