第43話
「食べない? お腹すいてない?」
「鎖を……解いて」
抵抗のつもりで発した声はとても弱く、震えた。
「どうして?」
「こんなの、おかしい……
まるで監禁じゃない」
「監禁、だなんて聞こえが悪いなあ」
彼はすくっと立って、私の目の前に来ると、私の顔を両手で挟んで向き合わせた。
「僕はただ、梓が間違って逃げ出さないようにしているだけだよ?
こうしておいたら、絶対に僕らは離れる心配はない。
もう二度と、バラバラになることはないんだ」
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