第39話

「僕に会いづらいなら、僕が会いに行けばいい、って気が付いたんだ。


だからね、これからは毎日、梓の家に来るよ……朝も昼も夜も。


もう夏休みだし、ちょうどいいでしょ?


大学に行く必要もないし……外は暑いから中の方が過ごしやすい。


梓が間違って飛び出さないように、鎖を付けたけど心配しないで。

ご飯はちゃんと僕が作ってあげる。


一緒に食べよう?

僕、もう梓と一緒じゃなきゃご飯の味もしないみたいなんだ。

逆に、梓と一緒だと、何でもおいしい。


梓が教えてくれた料理だから、ちゃんと梓の好みに合わせられるし……いいよね?」



血の気がさっと引いていった。


冗談じゃない。バイトは? 友達は?

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