第11話 夜の独り言

夜は電気を消しているから

スマホの明かりだけが頼り

指先の動きだけが

生きていることを知らせてくれる


こんなに小さい機械の中だけが

わたしの世界で

波間に漂うクラゲみたいに

ふよふよと浮かんでいる


浮かんで

沈んで

透明な遺伝子を撒き散らす


ふふふと笑って

ため息をひとつ


浮かんで

沈んで

クラゲは夜の海を漂う


たぶんそのうち

溶けてなくなる

そんな生き物


ちっぽけな

透明のいれもの


ふよふよ

漂って


ただ流れていくだけ

気付かれもせず

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