第2話 飛べない
鳥が旋回している
いつも同じ場所をくるくると
燕だろうか
暗い羽根を光らせて飛んでいる
飛べない者はどうしたらいいのやら
いつまでも飛べず空の広ささえ見ようともしない
下ばかり見て人と目を合わさず
いつも眉間に皺を寄せて歩いている
駅の通路は人混みで溢れ返りぶつからないようにするのが精一杯
何をしているんだろう一体何を
宇宙(そら)に還りたい ふとそう思った
この地球(ほし)は私には疲れ過ぎる
銀河系の向こうの向こうの向こう側の
故郷の星に還りたい
なぜあの時墜落してしまったのか
宇宙船での生活は気を使うものであったが
宇宙食の蓄えは充分あったし
私は調べ物に夢中で退屈しなかった
だが今はどうだ
私は縮こまって生きている
探索が済んだら帰還するはずだったのに
いや 私は地球に馴染まなければ生きてはいけない
もう戻れないのだから
楕円形の宇宙船は大破してしまい通信も途絶えてしまった
さっきの鳥はいつの間にか群になって
壮大な形を描いて旋回をしている
キラキラと輝く姿で自由に空を飛んでいる
願う
願う時
願えば……
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