第2話 初仕事の相手は魔王の娘!?身分差の恋を救え!
異世界に降り立った俺、篠崎遼一。目の前に立つ「篠崎結婚相談所」の看板を見て、呆然とする暇もなく、最初の依頼人がやってきた。
町の広場に突然響く重々しい足音。そして、目の前に現れたのは豪華な黒いマントをまとった女性――その威圧感たるや、まさに「魔族の貴族」という雰囲気だ。
彼女は俺を一瞥すると、ふんっと鼻を鳴らした。
「あなたがこの結婚相談所の所長?」
彼女は挑発的な笑みを浮かべ、俺を見下すように問いかけてきた。
「えっと、そうだけど……誰?」
俺が戸惑いながら答えると、彼女は胸を張り、堂々と名乗った。
「私はリリス・デアヴァロス。この国を支配する魔王の娘よ。今日は私の“結婚問題”を解決してもらうために来たわ。」
「ま、魔王の娘!?」
いきなり大物が来たことに、俺は驚きを隠せなかった。
リリスは椅子に座ると、優雅に足を組みながら話し始めた。
「私は今、人間の農民と恋をしているの。でも、父――つまり魔王が大反対しているのよ。身分が違うとか、種族が違うとか、そんな理由で。」
「そりゃあ……確かに、魔王の娘と農民のカップルって、普通じゃ考えられないよな。」
俺は正直な感想を漏らす。
「でも!」
リリスの目が真剣な光を宿す。
「彼は私にとって特別な存在なの。私を“ただのリリス”として見てくれる。だから、この恋を諦めたくないの!」
その強い意志に、俺は少し心を動かされた。
「……なるほど。わかった、協力しよう。」
「え、本当に!?」
リリスは驚いたように目を見開いた。
「ただし、その恋愛が本当にお互いにとって幸せなものかどうか、確かめる必要がある。俺には“愛の分析”ってスキルがあるんだ。それで相性を見てみよう。」
俺がスキルを発動すると、目の前に小さな光の画面が現れる。そこには「リリス」と「彼」の名前、そして相性が数値で表示されていた。
「……相性は80%。高いな。」
「本当!?やっぱり私たちは運命の相手なのね!」
リリスが頬を赤らめ、嬉しそうに手を握る。
「でもまだ安心するのは早い。親の反対を乗り越えるには、行動で示さないとダメだ。」
俺は真剣な表情で言った。
「例えば、彼が本当に君を幸せにできる相手なのか、具体的に証明しなきゃいけない。それができれば、魔王も考え直すかもしれない。」
翌日、俺とリリスは農民の彼と会うため、遠く離れた農村を訪れることに。
彼は素朴で真面目な青年だった。リリスのことを「本当に大切に思っている」と語り、俺たちにその誠実さを見せた。
だが、その帰り道。突然現れた魔族の部下たちがリリスを捕らえようと現れる。
「リリス様、こんなところにいたのですね。魔王様がお呼びです。」
「勝手に出てきたことがバレたか……。」
リリスは少し焦った様子を見せる。
だが俺は彼女の前に立ちふさがった。
「ちょっと待てよ。話し合いもせずに連れ戻すのは乱暴すぎるだろう?」
部下たちの睨みを受けながらも、俺は冷静に対応する。なんとか説得して時間を稼ぎ、その場を切り抜ける。
結局、リリスの恋を成就させるには、魔王本人に会って説得するしかないという結論に至った。
「面倒なことになったな……。」
俺はため息をつきながらも、リリスの真剣な目を見て決意する。
「わかったよ。次は魔王に直接交渉してやる。その代わり、君たちも覚悟してついてこいよ。」
リリスと彼氏、そして俺は結婚を認めさせるために、魔王の城を訪れることを決意する。
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