第46話

「ココローーッ!!」



「!!??」



「テメェは黙って地を這ってろ!!」




ドンッ!!




「……っっ」




碇さんが叫ぶと同時に辺り一帯の空気がグッと重くなりました。



この感じは昨日のっ。



重力の力で、昨日のように男の人を押さえてくれたようです。



良かった、これでしばらくは皆安全です。




と思っていたら、人生初のお姫様抱っこが終了しました。



ソッと下ろされます。




「本当にありがとうございました」



「いえいえ〜」



「「シンッ!!」」



「喜田川さんっ、柚乃ちゃんっ」



「怪我は!?」



「な……イタタタタタッ!!」




ないですと、答えようとするも……


喜田川さんが、あたしに怪我がないかを確かめるためにバシバシと体を叩いてきます。



これがまた痛いっ。




「オイオーイ、せっかく俺が守ったのに逆に怪我させる気ですかぁ?」



「ハッ!!」





美少女戦士仮面さんが言ってくれたお陰で、喜田川さんが止まってくれました。




「ごごごごめんなさいっ。怪我はないですか!?」



「大丈夫です。心配かけてごめんなさい」



「本当です。あれだけ逃げろと言ったのに」



「う”」



「シン、大丈夫?」



「柚乃ちゃん、大丈夫です!ですが……」




あたしと柚乃ちゃんは、何故か向かい合って見つめ合っている、喜田川さんと美少女戦士仮面さんを見る。




「「…………」」




お知り合いなのでしょうか?



なにやらそのような空気が……




「この子を助けてくださって本当に、ありがとうございます」




喜田川さんが深々と頭を下げてくれるので、あたしもその横で同じように頭を下げます。




「いえいえ〜」



「「……」」





二人の間に流れる微妙な空気……。



やはりお知り合いなのでしょうか。




「どうしてそんな仮面をつけているのですかっ」



「美少年がバレないた・め」



「アナタのどこが美少年ですか」



「フッ」





「二人はお知り合い」



「「いいえ、全く。初対面です」」





















息ピッタリですね。

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