第29話

縁side



ダル……。



学校に行くのも面倒だが、今日は入学式だ。



昨日の野郎の重力が残ってんじゃねぇかってくらい、重い体を引きずるようにして学校に向かっていたが




「あ?」




その途中で数台のドローンと“GUARD”達を見かける。



何かを捜している……そう見て取れた。




昨日のことじゃねぇよな?



昨日、ちょっとしたイザコザがあった。



その場に居たのに、逃げた俺と他二人を捜してるとか……



冗談じゃねぇぞ。


捕まってたまるか。



面倒だが、その道を避けて進もうとした時ーー




「がぁああああっ!!」



「!?」




突然、大絶叫が辺り一帯に響き渡った。



どんなことがあったら、あんな魂が引き裂かれるような声になるのか……。



ドローンや“GUARD”に見つからないように建物の影に隠れ様子を伺う。



すると、一人の男がユラリと立ち上がった。



この男がさっきの絶叫の男




「っっ!?」




ゾッとした、と同時に昨日のことを思い出す。



男の姿が昨日の包丁男とよく似ていた。



包丁男は女を追いかけていた。



“ココロを寄越せ”と。



まさかこの男も…



男が歩き出す、ゾンビのように。



それを見張るようにドローンと“GUARD”も動き出す。




ソイツらが向かう先には……今日から通う学校があった。



いやいや、まさか……な。




「……」




俺はその場から静かに離れ、学校へと向かった。























「「…………」」




ようやく着いた学校で見たものはーー




「なんで居る」



「はい!?」




昨日の、灰かぶり星の女だった。

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