第4話 マーレ父の真実、サヒト救出大作戦開始!!
「お父さん,,,,,,!?」
「マーレ,,,,,,?」
そう、そこにいたのはマーレの父、ルイだった。ルイはジーッとパソコンを見つめている。レーナの監視をしているのだろう。
「何してるの、、!?」
マーレが半泣きになりながら言う。でもすぐに「えっ?」と、小さく驚く。なぜならルイはあのロープで椅子に縛られていたからだ。マーレはバッとマントを開くと引き出しからリールからもらったクナイを出し、プツリとロープを切り始める。
「お、サンキュ」と、ルイが言うもマーレはもう何が何だか分からなくなって今度は焦り始める。ロープを切ってもらいながらルイが説明する。
「実は、あのカバ男に連れてこられたんだ。取引先はこっちだって騙されて。」
「そうだったんだ,,,」
カバ男というのはさっきの男のことだろう。
少し納得するも追及とロープ切りの手を休めない。
「でも、どうして!?お父さんならレーナ姉ちゃんの不自然にも気づいたはずでしょ!?」
確かにそうだ。いつもレーナを見ているルイが絵に気づかないはずがない。
「ああ、確かに気付いたよ。でも言ったらせっかく逃げられそうなのに邪魔したら逃げられないだろう。」
「あっ,,,!」
そう、ルイはレーナに逃げさせたくてそうしたのだ。それに気づいたマーレは納得した。そしてルイが言う。
「さあ、お友達を助けに行こうか。」
「えっ!なんでわかったの?」
「お前のあせりようと外の騒がしさを聞けばわかるさ。」
二人は外に出るとサヒト達を捜す。それと同時にサヒトを乗せた車が発進する。遅かった,,,,,,がっかりと肩を落とす二人。さてどうなることやら,,,,,,
★ ★ ★
そして数十分後
サヒトは目をつむりながら連れ去られていた。電流の影響はなくなったけれどまだ動く気持ちにはならなかった。だから視界は真っ暗。あのカバ男の声が聞こえた。
「ボス、こちらがサヒトです。」
(あれは,,,カバの声,,,ここはどこなんだ?)
サヒトは状況がなかなか理解できなくて話を聞きながら考える。
〔アそコいれトけ〕
(ボ、ボスの声なのか?)
ボスはヘリウムガスで声を変えているらしく、声から性別などはわからない。
「ハッ!」
(もしかして、ここはノスクのアジトか!?)
そこまで分かった所で光がパッとつく。そこでサヒトは目を覚ました。
(光?)
サヒトはどこかの部屋に閉じ込められているらしい。丸い机に食糧庫、小物が入っている棚、そしてスピーカー。そしてサヒトは質素なベットに横たわっている。状況を把握したサヒトはむくりと起きて悔しそうに言う。
「つかまっちまったのか,,,」
そして手を確認する。
「手は,,,くそ、傷が,,,」
確かに手には切り傷があった。説明すると、魔法使いは手に傷があると魔法を使ったり、かけられたりすることができないのだ。するとサヒトは驚くべき言葉を発した。
「とりあえず今日は寝よう。」
はぁ!?こんな非常事態に寝るだとぉ!?するとサヒトは横たわりグーグーと寝息を立てる。今は午後6時で寝るには早い時刻だ。起きた時元気に動くためだろうか。
(無理やり納得したけど、やっぱ早すぎだろ,,,)
★ ★ ★
「ハア,,,」
翌日、学校に登校してきたマーレたち3人はどよーんとしながら話し合っていた。
「どーする?」
「う~ん、、、」
「と言われても,,,」
話し合いと言っても3人では案が全く浮かばない。そこで元気な声が聞こえた。
「どーした?元気ないなー」
マーレたちは「あ、、」と、振り返る。そこにはポニーテールの元気な若い女の先生だ。右手には大繩を持っていて、「大繩やるー?」と、元気に聞いていることから、大繩が好きなのだろう。(確証は無い。)
「小澤先生,,,」
3人が言う。助っ人が来てくれたのはうれしいが、元気になれる状況がないためか、元気がない。小澤先生が尋ねる。
「で、どうした?何かあったの?」
マーレが昨日のことを先生に話す。小澤先生は少し怒りながらも言う。
「何危ないことやってるの!?仕方ない、一緒に行こう?」
そしてみんなはホッと息をつく。そして小澤先生がまとめる。
「サヒト救出にレッツゴー!」
そしてサリーが先生に紙を渡す。内容は簡潔な地図と[助けたくば☆へ来い]というコメントだった。サリーは困り顔で言う。
「場所が特定できなくて困ってるの,,,」
地図はあるけども少し遠い場所のようで場所がわからないらしい。小澤先生はニコっと微笑むと、「大丈夫!」と、言った。そしてみんなの手を握る。
「みんな手をつないで!」
皆が手をつないだのを確認すると、小澤先生は何やら呪文を唱え始めた。
「・・・・・・」
小澤先生が口を閉ざすと、ポンッとどこかに移動した!さすが先生だ。まだ習っていない魔法を体験を通して直に見せられてみんな「すご,,,」と、感心する。小澤先生はフフフと笑うと、キョロリとあたりを見渡して言う。
「問題は、サヒトがどこにいるか,,,」
「ここらへん、空き地とかしかないもんねー」
確かにここはほとんど空き地でサヒトを隠せそうな場所はない。皆がキョロキョロとあたりを見ながら歩いていくと、少しの出っ張りがあった。リールが気付かずそれを踏むと、地面に穴ができてしまった!
落とし穴だ,,,!
「きゃあっ!?」
ヒューーーーーーーーーーーーー
落ちる速度は変わらず早い。どこまで続いているのだろうか。サリーは半泣き、リールは目を閉ざしている。マーレはサッと魔法道具を隠す。先生に関しては冷静にしているだけだ。たまにひゅんひゅんと矢が飛んでくる。
やがてドンッと下に落ちた。マントをクッションみたいに柔らかくし、落ちたためけがはなかった。(怪我したらどうするんだ!って、それを狙ってるのか)
すると、放送の声が聞こえてきた。
〈ハハハ、今度は成功だぜ!〉
この声にみんな聞き覚えがあるそう。
「この声,,,」
「もしかして!」
「うん!」
そして声をそろえて言う。
「カバ!!」
そう、声はこの前のカバ男の声だった。カバの怒ったような沈黙が続く。イライラしている様子が目に浮かぶようだ。そして訂正する放送の声。
「違う~~~!!!No6.1だよ!!」
それを聞いてもリールはフーンという平凡な表情をして「んで?」と、聞く。
〈んでって,,,なんだよ!?〉
またまた怒るカバ。リールは変わらぬ表情で言う。
「だって、魔法でこんなとこすぐよ」
確かにそうだ。瞬間移動魔法で魔法学園に逃げ、サヒトをまた違う方法で救出すればいい。うんうんとサリーもうなずく。先生はキッとスピ。ハハハと笑いながら男が言う。
〈手を見てもわからないか?〉
そういわれてサリーは不思議そうに手を見る。
「アッ!」
手には傷がついていたのだ。あの穴の途中の矢はこれを狙っていたのか,,,
瞬間移動はもちろん、飛んで脱出することもこれでできなくなってしまった。放送は続く。
〈さてと、じゃあな。せいぜいあがけよ。おっと忘れてた、逃げだしても無駄だぜ。てめーらの知らねー場所だろうからな〉
放送が終わる。確かに魔法出来たため、ここはどこかはわからない。そんな状況を理解させられたリール達は「そんな,,,」と、下へ座り込む。途方に暮れた様子だ。
「どうする、魔法は使えないし,,,」
リールは藁もつかむ思いでマーレに聞く。
「でも、ここがどこかもわからないから。しばらくここに脱出できそうなものを探すしか。」
「そっか。」
リールはあたりをぐるりと見渡した。すると先生が何かを見ていた。リール達3人は先生の場所へかけよる。
「何かあったの?」
「うん、ちょっとこれ見て?」
そういって先生が見せたのはココの地図とシャベル3本。マーレはしばらく地図とにらめっこしている。そしてピカーンと何かに気づいた様子で言う。
「わかった!大変そうだけど,,,」
「フフフ、できる?」
リール達は「どういうこと?」と、意味が分からなくて聞く。
マーレは地図を見せる。地図は上に3、2、1、ボス、下に人、6、5、4、そしてボスと4の間に㋔、と書いてある。まだわからないリール。マーレが説明する。
「この地図の㋔って、何だと思う?」
「㋔,,,オ,,,お,,,落,,,落とし穴のコト?」
「そ、人は人質。だからここをいっぱい掘ればサヒトのところに行けるってわけ。」
なるほど、かなり大変だが,,,でもリールは
「なるほど、すごーい!」
と、考えを褒める。
「シャベルもあるしね」
マーレも追い打ち。もうやるしかなくなってしまった。(少しは大変さを理解しろ!)
マーレは「よし,,,」と言うと鉛筆を持ち、落とし穴から人質の場所までのルートをかいた。これで行こうかとリールに地図を渡すとリールは元気に「りょーかい!」と、答えた。サリーと先生はアハハとしゃべっている。
(つかまってるんだぞ!?少しは慌てろ~~!)
★ ★ ★
数十分ほど立った。サリーたちはひたすらザクザクと周りを掘っている。みんな土が顔などについたりしている。汗をかいてせっせと動かすも終わりはまだ見えない。
(今気づいても遅いんですけど!)
するとサリーがシャベルを抜くと、ボロッと土が落ちてきて通路が見える。
(え、マジか!?)
「あいちゃった!」
サリーがうろたえる。小澤先生はチラッと通路をのぞく。そこにはさっき地図に書いてあった通りの名前プレートが貼られている。サヒトの部屋-人質の部屋も奥に見えた。先生は通路を数秒見た後クルリと振り返って皆に言う。
「ここから行くとリスクが高いわ。やめときましょう?」
みんながこくりとうなずいたのを見ると、サリーはせっせと土で穴を隠し始めた。
先生はその様子を見ながらみんなへいう。
「でも、いい情報が手に入ったわね。サリーが掘ったところはここってことだから,,,」
そう言って先生は通路の法を指さす。
「次はその左を掘りましょう。そしたらきっと行ける!」
「オー!」
★ ★ ★「ファァァ」
サリーが穴をあけたのとほぼ同時刻にサヒトが目覚めた。(やっとか,,,)
サヒトはむくりと起き上がると辺りを見渡した。そして何かに気づいた様子で言う。「そういえばココ、暑くねぇな。クーラーも扇風機もないのに。」
今は6月15日。ほんとなら室内でも暑いはずだ。ましてや冷房器具がないなど考えられないほど暑い。だがこの部屋は冷房器具が一切ないのにもかかわらず、暑さがない。腕を組んでサヒトが考えるも、不思議は解けない。
さて、ここで読者に質問をしたいと思う。
ここまでしっかり読んでくれた読者の方ならわかると思う。
なぜサヒトの部屋は暑くないのか?正解は4話の最後で
★ ★ ★「ムウ,,,」
落とし穴内では先生が同じように腕を組んで何かを考えていた。考え込む先生を見てマーレは一度手を止めて先生のところへ行くと、「どうしたんです?」と、聞く。先生は「ああ、マーレか」と、気付くと話し始めた。
「だっておかしいと思わないか?シャベル3本と地図が目立つところに置いてあるんだよ?」
なるほど、確かにそうだ。目立つ場所に脱出用具を置いておいたらこうなることだって想定できるはず。マーレも「確かに,,,,」と、一緒に考え始めた。と、そこで「おーい!」というリールの声が落とし穴内に響いた。(うるさっ!)リールは壁を指さして言う。
「固いところ来たよ!」
それはおそらくサヒトの部屋の壁だろう。ならばと思いマーレもそこに行ってラストスパートをかけた。
サヒトはコンコンとたたかれる壁を不思議そうに見つめながら朝食を食べていた。(のんきだな!)
答え 地下だから
落とし穴から行けるってことはここは地下。地下にあるアジトなのさ。
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