第5話 道路案内看板について
渋谷の辺りから青い道路案内看板に「厚木」の文字があり、50キロを超えていたのですが、その数字がだいぶ減ってきた頃、声を上げる表示が現れました。
「静岡156km」
マジか。
もう静岡の表示が出てくるのか。
今回の縛りの1つが、「事前に調べず、道路案内看板だけで岡山まで行く」でした。東京↔大阪を24時間で走るというチャレンジが自転車趣味の世界にはあります。もちろんものすごくハードで、向かい風の関係もあって大阪→東京が圧倒的に有利なのですが、たとえそれを実行したところでも、私にはできません。せいぜい400キロでしたねえ……その記録はネット上に溢れておりまして、それらの記事を参照すればベストな道が見えてきます。しかしそれに縛られるのもイヤなのです。
また、156キロというと皆様にはエラい遠くに思われるかも知れませんが、ロングライドをやっていると割と真面目に考える数字です。今、メーター読みで時速15キロで走っているのでおそらく半日を超えるくらいには静岡に入っているわけです。この程度の予想で走り続けるのも、事前に調べないで走り出したからこそできることです。考えるとできないこともあるのです。
今、真夜中ですから、半日も眠らずにいられるでしょうか。
27日は午後お休みをいただいて昼寝はしていますが、せいぜい2時間。自信はありません。しかも眠るなら明るい時間帯に公園で寝ればキャンプにはならないでただの昼寝ですから明るくなったらどこかで寝ようと決めます。
そして「沼津」も現れます。92キロ。休むなら沼津になりそうです。
道路案内看板から厚木の文字が消えると身体が苦しくなってきます。それはもちろん既に何十キロも走っているからというだけでなく、カフェインが切れてきたことを私は経験上知っています。カフェインは本当に強力な感覚麻痺剤です。そのことを最終日に改めて知ることになるのですが、それはまた後ほど。
初めての休憩は厚木市内のセブンイレブンです。ホットコーヒーを買い求め、外で飲みます。今回はほぼセブンイレブン縛りだったのですが、それにも理由があります。実家でため込んだ小銭を消費するためにはコインを大量に使える自動精算のセブンイレブンが好ましかったからです。軽い1円玉だけを1000枚以上持って来ました……それでも1キロを超えます。これを後でいろいろな意味でものすごく悔やむことになります。
ホットコーヒーを飲みながら、いつも職場に週1来る、知的障害者授産施設のパンをかじります。エネルギーの補給も大切です。
外で星を見ながらパンをかじります。
厚木でもだいぶ空が暗く、星が見えます。
この寒さが身に染みます。走っているときはそんなに気にならないのですが、止まると本当に寒いです。汗をかいているのでそれが冷える!
カフェインを補給して更に進みます。少しすれば身体が楽になるでしょう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます