第2話

私の名前は成田陽茉(なりたひま)

大学一年生になったばかりの18歳。


高校時代は何事もなく平凡に過ごしてきた。

友達といっぱい楽しくご飯食べたり

色んな買い物いったり。

The学生!って感じで毎日楽しい日々を

過ごしてきた。


恋愛は?って?


恋愛しなかったわけじゃない。

告白されて付き合って。

でも、なかなか好きって感情がわからなくて。


それって恋愛なの?

愛なの?

好きってなに?


そんな事考えたら長続きなんてしない。

相手に申し訳なくて。

ただ、一度本当に好きな人ができた。




〜高校時代〜


「付き合ってください!」


『はい』


「いいの?!うわー緊張したー!」

そう言って嬉しそうにしてる彼。


とりあえず付き合ってみて

好きになればいいか!

って気持ちでいつもの軽い気持ちで答えた。


よくも知らない彼にときめくどころか

やっぱり好きじゃなかったらどうする?

って事しか頭にない私は

喜んでる彼の顔なんて見もしてない。


後からふと思う。

私は彼のどこが好きなのか?


いつもこの感情にぶち当たる。


そして嫌になる。なんて勝手な人間だ。

ぶち当たる頃には付き合ってる事が

無意味に思えて、


『やっぱり友達に戻ろう?』


何度言っただろか?

友達に戻ろうと言うセリフは

元から友達だった人と恋愛関係になった時に

言うセリフで

私が言う、友達に戻ろうは

完全に言葉間違いだ。


よくも知らない人に友達に戻ろうと

言うセリフを言うのは

この世界中私しかいないかもしれない。


やっぱり好きじゃないなんて

言ったら相手が傷つくよ、と思いながら

私なりの優しさなんだけど。


何度も言うセリフに

相手側はよくわからなくて


「え?!どうして?!」

混乱させる。

「まだ、付き合ったばっかりだよ!」


そりゃ、そーだよ。


なら初めから付き合うなよ。


それも、そりゃ、そーだ。

ごもっとも。




『ごめんなさい』




だから恋愛は長続きしない。

本当の恋愛をわたしはしらない。


いつもの流れでいつものセリフを言う。


『友達に戻ろう?』


この彼もあまりよく知らないのに

告白されて付き合ってみたものの

ご飯を食べたり連絡をとるだけで

ときめく事もなく

いつも通り、あー私、

やっぱり恋愛向いてないな。

そんな事考え始めたら

ピリオドを打つしかない。


彼は違った。

「うん、知ってた。陽茉全然楽しそうじゃなかったもんね。」


『ごめん、、、』


「でもさ、まだはじまってもないのに

俺の事ちゃんとわかってる?」


、、、、


わかってないよ、、、。

わからないから別れたいんじゃん。。


私が黙っていると


「気持ちはわかるけど、俺納得できないから

もう少し、いっぱい知ってから別れよ?」


「でも、、、」


一緒だよ、、、。いつも頑張ってみるけど

一緒なんだって。


「お試し期間でも全然OK!」

そう言って彼はニコッと笑った。

彼の名前は悟(さとる)


高校が一緒だけど、同じクラスではない悟。

友達でもなんでもないけど

たまたま共通の友達がいて

そのたまたまで顔を知って

連絡先を聞かれて

いつのまにか告白されて

付き合ってまだ1ヶ月の頃だった。


『はぁ、、、、』



「ちょっと!なにそのため息!」

ファミリーレストランで盛大なため息を

ついてる私に驚いてる彼女。


名前は山崎遥(やまざきはるか)


一番の理解者で一般的に言う

親友と言える人。


私の恋愛関係も性格も全てを知ってる遥。


『ん、なにもない』

机に寝そべって上の空。


「あーまたあんたの悪い癖でたよ、あれでしょ悟と別れよっかなでしょ」


さすが、親友


『いや、当たってるんだけどさ、ちがうの。

もう言っちゃったの、別れようって。

じゃあ、もう少し知ってからって言われて

流されちゃった』


「そりゃそーでしょう。」


わかってるわい。


『いつもなら、いや、やっぱりダメだからって言ってるのに、悟の瞳みたら言えなくなっちゃった。』


「だーから、あんたいつも早いんだって!

もっと相手を知ってからでいいじゃん!

まず、嫌だったら、付き合う前に断るのが

相手にとっていいんだってば!

あんたが悪い!」


わかってるよ、遥さん、わかってるのよ。

私だって、わー!きゃーとか

ときめいたり青春、あおはるしたいんだよ!!


『わかってるって。だから頑張ったんだもん』


「がんばってない」


『今度はがんばるー。もう一度悟と向き合うー。』


「いつまで続くかな」


そんな話をしてたのは高校一年の秋だったかな。







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