第3話への応援コメント
>家々が発光して闇を侵食する
この部分の印象が強く残りました。
道を照らすものが必ずしも救いになるとは限らず、他人の家が明るいことが、辛さを噛み締める者の心の内にまで静かに干渉してしまうこともある。
淡々と容赦なく進む時間の中で山を上って谷に下り、淡々とルールや基準に基づいた判断を重ねていく。仕事なんて、そうして処理できるだけまだマシだ。そう叫びたくとも、仕事を断たれた後、家族と別れた後、命を失った後、行き着く先は同じではないか、とふと気づいてしまう。
淡々と非情にも感じられてしまう仕事をする者にだって、抱えるもの、感情がいくつもありますよね。
美しいだけじゃない、心の旋律のような情景描写が本作をより印象的に深めているように感じました。
素晴らしい作品!完結おめでとうございます!
作者からの返信
お越しいただき、ありがとうございます!
闇を侵食する家々の光、、その情景にかくされた一朗の心のうちを深く読んでいただいて、うれしいです。
どれだけの悲しみと後悔と煩悶を抱えていても日常生活は容赦なく押し寄せてきて、新たな苦悩を押しつけていきますが、その苦しみは外の者にはわからない、、そんな想いを抱えて人知れず川の落葉のように浮きつ沈みつ生きている人がきっと周りにもいるんだろうと思います。
いつも深い読みに支えられたコメントを拝読するのが楽しみです。
☆もいただき、心を打つレビューを寄せていただいて、ありがとうございました!
第3話への応援コメント
久里 淋様
子どもの命は、どうしても親の手に委ねられていますので、辛いですね。
両親共に間違っていないし、どちらも愛情から発せられた言葉だけれど、すれ違ってしまった心は取り戻せません。
そしてまた今日、主人公は悩みながらも一つの結論を告げた。悩み抜いた結論も心を楽にはしてくれない。人生はそんなことの連続なのですよね。
しみじみと心の響く語りに魅了されました。
作者からの返信
お越しいただき、ありがとうございます!
愛情から出た言葉なのに、そのためすれ違ってしまえば取り戻せない、、やるせない現実ですね。そして悩み抜いて出した結論も心を楽にはしてくれない。仰るとおり、こんな連続のうえに人生はあるんですよね。
明るくないお話でしたが、お楽しみくださいましたなら幸いです。
☆もいただいて、ありがとうございました!
第3話への応援コメント
小さい子供の命の責任って、親にあって。親もただの人間なのですが、決断の連続に、迷い疲労してしまいますよね。妻との考えの違いは、双方間違ってはいないし、子供を愛するがゆえなので、余計につらいです。
職場の人間を切るのも、そう。
優しさでは会社は成立せず、利益を出していかないといけない。でも、働く人には人生があって、家族があって。
この作品の意図とは違うかもしれませんが、人生って選択の連続だと感じました。
選択が正しくても、間違っていても、川に落ちた葉は流れていく。どこにたどり着くのでしょうね?
作者からの返信
こちらにお越しいただき、ありがとうございます!
決断の連続に、迷い疲労してしまう、、まさにそうですよね。そして愛すればこその迷いと苦悩というのがつらいですね。
会社の側に立つ判断と、社員ひとりひとりの心と事情を慮る気持ちとの間の迷いも、やはり真面目な人ほど重くのしかかるのだと思います。人生の選択は重いですね。
川に落ちた葉の流れていく先、、まるでひとりひとりの人生のようですね。
深く読んでいただき、☆もいただいて、ありがとうございました!
編集済
第3話への応援コメント
何とも悲しいことです。
親を亡くすのも辛いですが、我が子を見送る辛さには敵わないだろうなと思います。
昔叔父が病気で亡くなり自宅に戻った時、その遺体に取りすがって「この子は死んでない!ほらあったかいじゃないか!」の泣き叫んだ祖母を思い出しました。
「命」をどこで見切るかというのは、永遠の課題なのでしょうね。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
我が子を見送るのは、言い表しようのない辛さだろうと思いますね。お祖母さまの悲しみよう、お話に伺うだけでも胸を絞られるような思いです。
医療が発達しているからこそ「命」を見切ることはますます難しく、割り切れないような気がします。
丁寧にお読みいただき、☆もいただいて、ありがとうございました!
第2話への応援コメント
男に解雇を伝えるとき一郎は「感情をころして」とありました。
この部分が漢字でないことに、久里様の気遣いを感じました。
でも、一郎の感情はもしかすると夢吉がこの世を去った時に一緒に消えてしまったのでしょうか?
川に戻るカニたちの描写が淡々としすぎていて、かえって悲しいです。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
「ころす」を漢字にすると、どぎつく映るような気がしますよね。細部まで着目いただいて、うれしいです。
一朗の心の一部はたしかに夢吉が亡くなったとき同時に無くしてしまったのかもしれません。その空隙がいつまでも一朗を苦しめているのかもしれませんね。カニをはじめとする描写が、心の空隙を感じていただくのに一役買っているとすればうれしいです。
第1話への応援コメント
時間と空間がシームレスに移動する描写力、やっぱり文章書くのが上手だとしみじみ思いました。
作者からの返信
お越しいただき、ありがとうございます!
一朗の心情を反映させようとすると、自然とシームレスに移動するような描写になりました。お褒めにあずかり、光栄です。
☆もいただいて、ありがとうございました!