帰る場所
ほしのしずく
第1話 おかえり
今日もあなたは扉を開け、クシャッとした笑顔で「ただいま」と言う。
そういえば、貴方がこの一言を口にする時、その日嫌なことがあったのか。良いことがあったのか。
私には一発でわかるんですよ?
知っていましたか?
だからね。
私はあなたと一緒になったあの日から。
「おかえり」っていう言葉に「お疲れ様。ありがとう。頑張ったね」っていう想いを込めているの。
ただの言葉ですし、別で感謝の言葉を伝えてきたつもりだけど。
やっぱり「おかえり」は特別なの。
あなたを産んだお母さんや見守ってくれたお父さん。
ご家族から、バトンみたいなものなのよ?
だからね。
私はそのバトンをしっかり握って離さないって、心に決めているの。
いつまで経っても大きな子供の貴方に伝わっているのか、わからないけどね。
これは明かしてあげない。ちょっとした乙女の秘密。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます