ぬるい記憶
天川裕司
ぬるい記憶
タイトル:ぬるい記憶
今日、彼女が遊びに来た。
彼女「今度、遊園地に行こうって言ってたの、どうなったの?」
「ああ。もうちょっと待ってくれ」
彼女「うんわかった」
彼女「あれ?私が買ってあげたセーター、どうしたの?」
「ああ。あれ今洗濯しててさ、今度着てみせるよ」
彼女「うんわかった」
彼女「そうだ。私がこないだ持ってきてあげたじゃがいもの煮っ転がし、おいしかった?」
「もちろん♪まだ取って、冷蔵庫に置いてあるよ。そのうち一緒に食べよう」
彼女「うんわかった」
この日の彼女はなぜか質問攻めだ。
まぁこんな日もあるんだろうと思いつつ
この日が最後になるのか、なんて思ったら
俺も1つ覚悟を決めなきゃならない…
そう思った。
彼女は帰って行った。
するとさっき
トイレに入った妻が出てきてこう言った。
妻「ん?誰か居たの?」
俺はタバコに火をつけて応える。
「ううん、誰も来てないよ。それよりさ、ちょっと話があるんだ」
そう言って立ち上がり、俺は妻の方へ行く。
その時、窓から彼女が笑った気がした。
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=5alh6tc3piE
ぬるい記憶 天川裕司 @tenkawayuji
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