現代の浮世絵 中国(人) V.1.1
@MasatoHiraguri
第1話 浮世絵とは
2024年11月17日(日) 午後11:30放送「眠れない貴女へ」というNHKラジオ番組で、ゲストの藤澤紫(國學院大学教授)さんは、浮世絵というものを3つのキーワードで(非常にわかりやすく)説明されていました。
○ この世を『浮いた世の中』ととらえた当時の日本人(のステキな感性)
浮世とは渡世、現世のことを指すのですが、それを「浮いた世の中」と書いているようにちょっとワクワクとするような、楽しいことをテーマに描かれた絵が圧倒的に多い。
○ 江戸社会を文化としてとらえた浮世絵
「江戸絵」とも呼ばれたぶように、当時新興都市であった江戸で生まれた新たな文化であり、江戸みやげともなった、江戸っ子にとっては誇らしいものであった。
○ 日本史上初の大衆文化
また、「東錦絵(あずまにしきえ)」という言葉があって、略して「錦絵」とも言うのですですが、これはフルカラーに近いきれいな印刷物ということで、浮世絵の特徴は版画をメインに作られている、ということ。だから、単純であったり、色もパキッとしていたり、そして、なによりも安くて大量に出るので、一般大衆の手に届くようになった。
グラビア(グラビア印刷されたもの。特に雑誌などの写真ページ)、ファッション雑誌、(花形役者たちの)ブロマイド、当時大衆の最高の娯楽であった芝居の情報を知るためのツールであったり、(観光)名所絵として旅の情報誌として、人々の創造力・夢をかき立てた。
また、団扇(うちわ)に貼って楽しむ「団扇絵」、子供用の「おもちゃ絵」。
絵画というものはそれまでありましたが、あくまでも「(天皇・貴族といった)上層階級(・上級国民)だけが楽しむ芸術」という位置付けであり、一般大衆が楽しむものではなかった。*()内は平栗がつけた注・補足語*
ところが、一般大衆が気軽に絵を買えるというのは、江戸時代が大きな転換期であった。しかも1700年代の後半はカラフルできれいな錦絵が「かけそば一杯」(200~300円)で手に入れることができた。
つまり、当時最先端をいっていた江戸という都市における、髪型・化粧・ファッション・観光名所絵・旅行案内等を網羅した、総合情報誌の機能を果たしていた。
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