第5話

「…真紀モテるでしょ、

他にイイのいっぱいいるじゃん」



「他の人じゃダメなの!」



「そんなに俺が好きなんだ?」



「うん、好き。敦大好き」



思わず口角が上がって

それを隠すように彼女にキスをした。



「…俺、

いつか真紀のこと好きなヤツに殺されるかも」



「大丈夫だよ、

今はそんなストーカーみたいなヤツは

私の周りにいないもん」



「前はいたんだ?」



「中学のときね」



笑える。




「へぇ、どんな奴?」



「黒髪ぼっさぼさのメガネくん。

すっごい根暗で気持ち悪かったー」

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