俺とあいつの復讐
黒猫Y.M
俺の復讐
「これで、最後の復讐は完了する。あばよ!」
これが俺が今発した言葉だ。
俺は元々、少し太っていて成績は平均ぐらいのどこにでもいる高校生だった。
でも、あいつが転校してきてから俺の日常は変化した。
あいつは転校してきてからすぐにクラスの中心になった。そりゃああいつは成績も良く、顔も整っていたさ。運動が少ししかできないところもみんなから好かれる要因の一つだったけどな。
俺も最初はすごいなと思っていたし、仲良くしようと考えたさ。
でもそれが間違いだったんだ。
あいつのせいで俺の人生は終わったんだ。あいつが転校してきてから1ヶ月ぐらい経った時、俺が遊びに誘ってもみんな愛想笑いをしたり
「ごめん予定があるんだ。また今度ね」
とか言って断るようになった。最初は仕方ないと思っていたさ。でも、何回も断られると流石に腹が立ってきてつい怒鳴り散らかしちゃったんだよ。
そしたらあいつら
「やっぱり、蓮見くんの言う通りだった。あなた本性ずっと隠してたんだって」
とか言ってきたんだ。
それから、誰も俺に反応しなくなったんだ。流石に授業中は話してくれたが、それでも必要最低限しか話さなかった。
俺はどんどん孤立していったさ。元々小学校では餓鬼大将として幅を利かせてきて、暴力的だって言うのは認めるけどよ、いじめをしちまって怒られてきてからは反省をしてこの性格を少しずつ直している最中だったんだよな。
そんな中でこれだ。孤立しないわけがない。でももっと最悪なのはこれがいじめに発達したことなんだよ。
無視もいじめだって?そんな生ぬるいものじゃない。最初は上履きや体操服を汚したり、落書きしたり使えないようにしていたけどな、最終的に椅子の木を尖らせて座った時に尻に突き刺さるようにしやがった。しかも、先生に言ってもたまたま起きたことだと取り合ってくれないしよ。
そして俺は不登校になった。不登校って言っても学校に行かなくなっただけで、塾に通ったり運動を始めたりってなんだかんだ言って充実していた。でも、朝のランニングの時にあいつに会ったんだ。
あいつは
「どうだいじめられた気持ちは?これが俺をいじめてきた罰だ。自業自得だな」
と笑いながらいった。そう言われてかっときたさ。そしてつい殴りかかってしまった。もっともそれがあいつの策略だったんだろうが。
あいつに俺のパンチが直撃したんだ。そしたらあいつ、録音をしていてな周りの人も警察を呼んだんおかげで10日間、拘留されたんだよ。しかも、出てきたら親父に
「このバカ息子、何度言ったら問題を起こさなくなる!」
って怒鳴られるわ殴られるはで散々だった。拘留期間中に反省しようと思ったんだがあいつの言葉が気になってな。調べてみたんだよ。
そしたらあいつは俺がいじめてしまったやつだった。最初は自業自得だと思ったんだが、俺がやったのはせいぜい教科書を隠すぐらいなのにあいつはもっと酷いことをやってきたと言うことを考えるとな、我慢できなくなったんだよ。
だから、俺はいじめてきたやつに復讐をしたさ。っていてもバレないように軽く怪我をさせたりだったなあいつに復讐するまで捕まるわけには行かないんだよ。
そして、俺はあいつを呼び出した。謝りたいから学校の屋上に来てくれと。
俺が学校に行くとあいつは屋上で待っていたんだ。だから俺は近づいて
「すまねぇ。俺が悪かった」
と言って頭を下げたよ。そしたらあいつは
「どうしよっかな?」
と言いながら校庭の方を向いたんだ。俺はチャンスだと思ったよ。あいつを殺すのにためのな。
「これで、最後の復讐は完了する。あばよ!」
そう言いながら俺はあいつを押して突き落とそうとしたんだ。そしたらあいつからだを捻ってな俺はあいつを押すことができず、そのまま俺が校庭に落ちていったよ。
学校は6階建てでその上から落ちているんだ。助かるわけがない。あいつは驚いていたみたいだ。まさか、謝りに来たやつが自分を殺そうとして、自ら死にそうになっているんだからな。
俺の人生は何もつまらないものだった。でもなんだかんだ楽しかった。
だから、俺は別れを告げる。
「あばよ世界!」ってな
俺の視界は暗転した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます