第225話 奥義に開眼(?)

 金曜、神池庭園ダンジョン。不買の説明を求められ、適当に誤魔化しつつ、若者にも政治的な知識とかいるよ?という啓蒙的なことを行った。



「心炎だけど、澪は可愛いから今のままでもいいぞ?」


「嬉しいんですけど、理由がおかしくないですか……?」


「可愛いは全てに優先する。まぁ、真面目に話すと、最大戦力のワンコは操作系だよな。魔抜きは変化もしくは特質。影で攻撃という意味だと影の物質化ってなるから具現化になる。影から影に転移するなら移動拡張だろうし。……こういうののどこまでをスキルでまかなって、どれを心炎で強化するか、もしくは強化できるか?って話になりそうなわけだ」


「えっと、私はどうしたら? ……助けてください!」


「無理だ。自分でがんばれ」


「うわ~ん!」


「ジンさんが澪ちゃんをイジめてる! 可哀想っ!」


「ああ、慰めといて~」


 次。石丸は~、よく分からないので葵にブン投げておけばいいな。サヴァン系の天才なんだから、普通に考えたら並列思考でパワープレイとかじゃね? わからんけども。


 最後。ヒロこと、レイシンね。



「レイは、あんま攻撃的な性格してねーよな」


「そうだね。できれば、軽食かなんか作って、食べたらパワーアップみたいなのがいいなぁ~」


「それ、もう生産職だろ」


「はっはっは」


 笑って誤魔化しよった。まぁ、いつものことだけど。



「移動か防御を高める方向で考えてみれば?」


「もうちょっと具体的に欲しいかな~」


「風を纏って移動速度アップとか。闘気を心炎で固めてピンポイントバリアとか」


『そしてピンポイントバリアでブン殴って、マクロスアタック!』


「……ダイダロスアタックじゃなかったっけ?」


『マクロスFのだから合ってる』


「それは失敬」


 さて、そろそろ自分の方もテコを入れようか。アタッカーを雑魚呼ばわりしたし、みんなで強くなろう!とか煽ったのだから、俺だけ弱いままとかはあり得ないだろうし……。



(てか、手持ちの要素を組み合わせただけでも、行けそうな感じはあるんだよなぁ~)

 

 身体念動で思い切り叩きつけただけでも威力あがりそう。さっそく試してみようか。


 休憩終了で2層のワンコが出てくる。ヘイト取って攻撃を誘導。澪の罠魔法に引っかかって1体が立ち往生しているな。ナイス。



(ここ!)


 盾を持ってるので武器は片手で扱ってるけど、念腕の見えない腕で支えて『2本の手』で剣を振り下ろすテスト。片手だけど両手とはこれいかに。


「オラッ、『暗黒剣』!」


 圧壊という感じで1体倒せた。ふーん、そこそこ威力出るじゃん。使えるね。もうちょいブラッシュアップさせていこう。暗黒剣なしの威力アップも試しつつ、戦闘を続行……。勝ちましてん。



 次な。飛剣技の技を改良してみようか。せっかくだし、念腕を利用して星流れ系の、いわゆるデコピン技にしたいな。腕だけで振っても威力なんてたかが知れてるし、どうしようかな。……ほい、戦闘だ。初撃で試していくぞ。


 コンパクトに踏み込みと体幹の回転運動を乗せてみようか。天翔あまかける龍の、星流れ……、スキル発動。


「『飛剣技』!』


 よしよし、良い感じじゃね? こっちもブラッシュアップして行きたいね。速度は出てる。威力はまだ分からんな。



『待て、ジンぷー。それ大地斬と海破斬だべ?』


「戦闘中だぞ」


 ワンコとバトル中だっつの。そしてまた仮称・暗黒大地斬で1体を撃破。遠距離のフォローで仮称・飛剣海破斬を使っていく。ヤバい。大地斬と海破斬のネーミングが便利過ぎる。早く名前決めないとそのままになりそう。



『空裂斬! 空裂斬!』


「うるせぇ!」


 ぼんやり新技考えながら戦ってたら事故るだろうがよ。……戦闘終了。



『空裂斬しよーぜ、空裂斬! 心技体と陸海空が揃った時、全てを斬ることが出来るようになるっ!』


「言われなくても分かってるっつの!」


 心の剣ったってなー。心炎で攻撃ってなると、浄聖になるからなぁ。



『敵モンスターが魔素の集合体なら、その核にブチ込めば倒せるんじゃね? シュウくんの魔銃と似たような仕組みで!』


 試すだけ試してはみるけどさ。

 また出てきたワンコに海破斬スタートで戦闘開始。数を減らしたところで、お試しタイムだ。心炎でもって浄化攻撃。浄破斬!


 ぺちって感じだな。威力なさ過ぎワロタ。これ、どーしよう?



『おいコラ、表面を叩いてどうすんじゃ、ワレェ!?』


「いや、敵のコアを叩けとか言われても。……心眼か!」


 おお? 奥義に開眼したかもしんない。心眼と心炎でもって一撃を加える!



「うん、普通に殴ってるのと変わらないかも?」


『てか、浄聖乗ってなくね? 呪破斬の時はどうしてんだよ?』


「なんも考えてない!」


 なんか、先が長そうな気がしゅる~。

 

 

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